三菱自燃費不正、社員の虚偽指摘に対し性能実験部長「問題なし」

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三菱自動車は8月22日、国土交通省へ燃費不正問題に関する追加報告を提出。その中で社員からの不正指摘に対するずさんな対応が明らかになった。

三菱自動車は8月1日、外部の専門家で構成する特別調査委員会より「燃費不正問題に関する調査報告書」を受領。同報告書では、燃費不正問題を会社として把握する機会があったにもかかわらず見逃されていたと指摘していた。その機会は、2005年2月に開催された新人提言書発表会と2011年に実施されたコンプライアンスアンケート。同社は、この2点について、関係者へのヒアリングを含めて事実関係を改めて確認し、追加報告書にまとめた。

新人提言書発表会で、走行抵抗の測定は法規に従って惰行法を用いるべきと指摘した社員がいたことについては、担当部署が適切に対応しなかった上、新人提言書発表会のみの情報として横展開もされず、是正につながらなかったことを事実として認めた。

また、コンプライアンスアンケートについても、認証資料の虚偽記載があるとの指摘があったことを確認。さらに今回の再調査では、新たな事実も発覚した。開発部門のコンプライアンスオフィサー(副本部長クラス)がアンケート記述内容の事実確認を指示したところ、性能実験部長は、認証資料の虚偽記載の指摘に対し、「問題なし」「指摘は誤解である」と事実と異なる回答を報告。このため指摘は社長など経営陣には届かなかったという。

三菱自動車では、性能実験部長が事実と異なる回答をしたことについて、責任ある立場にある者としてあってはならず、また、事実と異なる報告を防ぐ体制もなかったことから、この事案も踏まえて、一連の燃費不正問題の関係者を含めた厳正な処分を検討するとともに、再発防止を検討していくとした。

《纐纈敏也@DAYS》

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