ドイツに本拠を置く自動車部品大手、ボッシュは9月21日、ドイツで開幕するハノーバーモーターショー16(商用車)において、「ミラーカムシステム」を初公開する。
日本国内では2016年6月中旬、国土交通省が自動車のバックミラーやサイドミラーに代えて、カメラとモニターで視界を確保する「ミラーレス車」の生産を許可。ボッシュのミラーカムシステムは、世界で早期の実用化を目指し、研究開発が進む「デジタルドアミラー」となる。
商用車の場合、左右に大きなドアミラーを取り付けると後方を確認しやすくなる。大型ミラーは安全性の観点では非常に有効だが、車両のエアロダイナミクスや前方の視界の妨げになる。
そこでボッシュは、左右のドアミラーに代わるカメラベースのソリューション、ミラーカムシステムを開発。このシステムでは、風の抵抗を著しく低減させることで、燃費を1‐2%向上できる。
ビデオセンサーは室内に統合でき、動画や画像が表示されるモニターも室内に配置。このデジタル技術により、走行環境に応じた表示が可能になる。トラックが高速道路を走行中、ドライバーは車両の後方をしっかり見通せるだけでなく、市街地でも可能な限り広いビューアングルを確保でき、安全性が高まる。また、コントラストを強くして、夜間の視認性の向上も図っている。