【アウディ A3 e-トロン 試乗】上質さと落ち着いた走りは、さすがアウディ…鈴木ケンイチ

試乗記 輸入車
アウディ A3スポーツバック e-トロン
アウディ A3スポーツバック e-トロン 全 8 枚 拡大写真

現在、国内で販売されるアウディの唯一のプラグインハイブリッドが『A3スポーツバックe-トロン』だ。最大出力110kW(150ps)の1.4リットルターボエンジンに、最高出力80kW(109ps)の電気モーターを組みあわせたシステムは、最大約50kmのEV走行を可能としている。JC08モードのハイブリッド燃費は23.3 km/リットルだ。

A3スポーツバックe-トロンのハイブリッドシステムは、VWの『ゴルフGTE』とほぼ同じ内容のようだが、走り味は全く異なるものとなっていた。端的に言えば、よりスムーズで、より落ち着いた走りであったのだ。

EVモードでのスムーズな走りは、力強く、十分な速さを感じることができた。通常のハイブリッドモードではガソリン・エンジンが駆動力の主役。パワーは十分にあるけれど、急かされるような感じはなく、落ち着きある走りが味わえる。ただし、よりパワーが欲しいときは、アクセルペダルをキックダウンスイッチまで深く踏み込めばモーターのアシストを得ることができる。ここでの加速の鋭さは、ゴルフGTEと遜色ないものであった。

マックスの速さでいえばゴルフGTEと変わりはないけれど、通常モードでのしっとりとした落ち着きある動きや上質さがA3スポーツバックe-トロンならでは。とはいえ、469万円に値下げしたゴルフGTEに対して、A3スポーツバックeトロンは564万円。ブランド価値の差としては、ちょっと大きすぎるような気もする。

■5つ星評価
パッケージング:★★★
インテリア/居住性:★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★

鈴木ケンイチ | モータージャーナリスト(日本自動車ジャーナリスト協会会員)
新車のレビューからEVなどの最先端技術、開発者インタビュー、ユーザー取材、ドライブ企画まで幅広く行う。特に得意なのは、プロダクツの背景にある作り手の思いを掘り出すインタビュー。

《鈴木ケンイチ》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 販売わずか3年の希少車種、「角目」のいすゞ『117クーペ』【懐かしのカーカタログ】
  2. 軽ワゴンの走りを変える! ブリッツ、新型『ムーヴ』『ステラ』用スロコンとターボ車ブーストアップパーツを発売
  3. 第3世代e-POWERの日産『キャシュカイ』が無給油で英国縦断! その実力に日本導入への期待高まる
  4. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  5. 「本当に世に出るとは」わずか1トンの車体に800馬力V12を搭載、「超アナログ」なスーパーカーにSNS沸く
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る