無法状態のランドオペレーター、有識者検討会を立ち上げ今週中にも議論...観光庁

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スキーを楽しむはずだったバス転落事故現場にも秋風が吹き始めた(長野県軽井沢町)
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観光庁は今週中にも、旅行業者と貸切バス事業者の仲介をするランドオペレーターについて、有識者検討会を開催し、その位置付けについて議論する。

ランドオペレーターは、旅行業者の依頼を受けて、業者間で貸切バスなどの手配や予約などを行うが、旅行業法にも道路運送法にも規定されていない。

そのため現行法では何の責任も有していないが、乗員乗客41人が犠牲となった軽井沢バス事故では、実質的に貸切バス事業者をランドオペレーターが選定し、旅行業者がその会社と共に安全性を確認しているという発言をするなど、旅行業者の営業上、重要な役割を担っている。

ただ、スキーバス事故では貸切バス事業者と旅行業者が行政処分を受けているが、東京都はランドオペレーターについて、法律の定めがないため不問とした。

ランドオペレーターが介在することで、手数料が発生する問題もある。ランドオペレーターの手数料は貸切バス事業者が最終的に負担しているため、実質的な法定の下限割れ運賃となる。手数料の割合が行き過ぎると安全運行を損なうと、事故後に組織された「軽井沢スキーバス事故対策検討委員会」でも指摘された。

ランドオペレーターの取扱いは、観光庁の有識者検討会に委ねられ、その開催が待ち望まれていた。

《中島みなみ》

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