【からくり改善くふう展16】狭い部分への組み付けを確実に速くする工夫…ダイハツ

自動車 ビジネス 企業動向
ワッシャマン。シリンダーヘッドの隣にあるのがワッシャーを配列させるプレート。
ワッシャマン。シリンダーヘッドの隣にあるのがワッシャーを配列させるプレート。 全 6 枚 拡大写真

シリンダーヘッド、それも非常にコンパクトなものをからくりに載せて展示していたダイハツ。どんなからくりか、興味津々で近付いてみると…。これはシリンダーヘッドをブロックに組み付ける際、スタッドボルトを締め付けるナットの座金、ワッシャーを組み込むためのからくり「ワッシャマン」だそうだ。

従来、この作業は手作業で1つ1つのワッシャーを並べ、それを専用治具で4つずつ掴み、取り付け部に移動して、ワッシャーを慎重に落とし、定位置に寝かせるように確認しながら揺らしていた。この作業を1つのヘッドで2回繰り返していたそうだ。どうしてこんな面倒な作業になっていたかというと、ワッシャーはナットよりも一回り大きく、ヘッドの奥に取り付けるには途中の狭い区間を通過させるのに苦労していたからだった。

ワッシャマンは、まずボックス内のワッシャーを8枚、所定の位置に並べるようにボックスが振動しながら上部のプレート全面を移動する。その後、プレートをシリンダーヘッドの上まで移動させると、リンク機構で連動してヘッドのスタッドボルト穴に下からワッシャー挿入ガイドが突き出してくる。プレートのレバーを引くとシャッターが開いてワッシャーが挿入ガイドに落ち、ガイドに沿って取り付け部分まで落ちるのだ。さらに凄いのはガイドが下がって抜ける際に、先端のくの字型部分がワッシャーを内側から左右に振ることで、ワッシャーは定位置で寝かせられるようになること。

このワッシャマン、まだ完成したばかりで、これから現場に導入されることになると言うが、これまでとは比較にならないほどワッシャーを組み込む作業が楽で速く確実になるのは間違いなさそうだ。

《高根英幸》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  4. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  5. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る