【東京モーターフェス16】最大傾斜45度を行く4駆車から、世界の勾配を感じる

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東京モーターフェス2016(10月8~10日、東京都江東区青海)
東京モーターフェス2016(10月8~10日、東京都江東区青海) 全 8 枚 拡大写真

新登場の全方位VR試乗体験「360° VR DOME」に行列ができれば、360度ではなく45度に注目するコーナーもある。最新オフロード試乗コーナーの「最大傾斜45度急坂登坂体験」だ。この45度という角度を行くクルマのなかから、世界の勾配を感じてみた。

三菱が用意した45度の“登坂トラック”は、30度、45度と傾斜が段階的についている。三菱『デリカD:5』などで、45度までするすると登っていき、その急斜面上で止まると、重力は座面ではなく、もはや背中で感じるようになる。「これだけ傾いても燃料やオイルは偏らない」とスタッフ。

日本の道路にある勾配標識は、黄色地に黒の絵とパーセント(%)で表記されている。かつて国交省は、急勾配について試験し、「徐行時に小型自動車等と普通自動車が登坂できる縦断勾配」は「32%」と推定した。

「徐行時(10km/h)における最大登坂能力は乗用車(小型自動車等)、トラック(普通自動車)とも32%であった。したがって、車両の登坂能力から見た上り勾配における縦断勾配の限界は32%と考えられる」(国交省)

国が「これがクルマで登れる坂道の限界」という斜度32%、100メートル進んで32メートル上がる坂道は、角度でいうと17.7度。だから、デリカD:5などがするすると登ってしまう角度45度(=斜度100%)の坂道は、実際は「尋常でない急坂」「日本の“道路”に存在しない坂」だ。

では、「世界一急な通り」としてギネスブックに登録されている道はどこかというと、南半球の地、静かな住宅地にひっそりとある。ニュージーランド南部のボールドウィン・ストリートで、最大勾配は35%、角度にして19.3度。ツール・ド・フランスや、ブエルタ・ア・エスパーニャ、ジロ・デ・イタリアなどで活躍するプロの自転車ロードレーサーでも、30%を超えると前へ進めないといわれているから、NZのこの激坂は型破りもの。

道路以外の急斜面・急勾配へ目を向けてみる。鉄道の急勾配はクルマよりも優しいが、乗ってみるとその厳しさがわかる。箱根登山電車が行く線路上には8%(=80パーミル)、京阪京津線には6.67%(=66.7パーミル)の急勾配がある。角度にして3.8~4.6度という傾斜だが、鉄道にとっては最も険しい坂道のグループで、モーターもいつも以上に唸り、滑らないように慎重に走っているよう。

また国内のスキー場には40度を超えるゲレンデも点在。1980年代にアウディ『100クアトロ』がスキージャンプ台を駆け上がるCMが話題を呼んだが、当時の映像美を、この「最大傾斜45度急坂登坂体験」で重ね合わせてみるのもありかも。

《レスポンス編集部》

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