展示会場がオープンした翌11日、ITSジャパンは独自に準備したジャパンパビリオン内でテープカットを行った。会場にはITSを担当する国会議員や国土交通省の関係役員とITS関連に携わる企業の代表者が出席。4日間に渡る展示会場のオープンを宣言した。
ITSジャパンが出展する「ジャパンパビリオン」はエキシビジョンホールの入口付近にあり、パビリオンに参加する企業も多く、国別でも地元オーストラリアを凌駕する存在感を見せた。会場には経済産業省など政府機関や関係企業など28団体が出展。ジャパンパビリオンはかつてない規模となった。
自民党の鈴木俊一衆議院議員は、「ITSは日進月歩だ。過去4回出席した初めの頃はETCが話題になっていたが、それが今では当たり前のものとして国民に根付いている。今は自動運転に向けた研究が進み、その実現に向けた法律改正や規制緩和など政治の立場で頑張っていきたい」と挨拶。
続いて公明党の斉藤鉄夫衆議院銀議員は、「命を守る大きな側面、もう一つはこれからの日本の産業発展の側面がある。この二つの側面を政治の分野でしっかり支えていきたい」とした。民進党の平野博文衆議院銀議員は、「テクノロジーと人間の調和が今後のすばらしい社会が実現できる。高齢化社会に向け、テクノロジーが人の命を守る。そんなテクノロジーの発展を下支えしていく」と挨拶した。
国土交通省の田端浩審議官は、「ITSの先端技術で国際競争が進む中、各企業や団体が関係省庁と協力しながら推進していきたい。軽井沢で開かれたG7の交通大臣会合では共同宣言が採択されており、技術の標準化、サイバーセキュリティなどへの対応がまとめられた。今後も産学官、力を合わせて頑張っていきたい」とITS発展に向け意気込みを語った。
また、民間を代表して住友電工の矢野厚常務取締役が挨拶。「2013年の東京会議で日本から発信した自動運転は、ビッグデータ/オープンデータに対する開発競争を巻き起こしている。メルボルンでは“スマートシティ”という3つめのテーマが加わった。2017年には大規模実証実験というフェーズに入っていく。日本の技術、社会実装の進め方を4各巻の会期中に発信していきたい」と述べた。
テープカットには鈴木衆議院銀議員の他、各分野の代表を合わせた計10名が参加。全員の共同作業で11日の午前10時、テープカットは行われ、ジャパンパビリオンの正式なオープンとなった。