【国際航空宇宙展16】にぶく光る球とリング…MRJ の心臓部を内側で支える
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PW1200G は、米国プラット・アンド・ホイットニー(Pratt & Whitney、P&W)社の最新鋭・高効率エンジンのひとつ。三菱重工業なども同エンジン事業に参画し、燃焼器の開発・製造、エンジンの最終組立・領収試験を担い、「MRJ」にも搭載される。
このエンジンの主軸部分に8つのNTN製ベアリングが組み込まれている。同社ブールにはそのそのカットモデルが展示され、ボールベアリングや、円筒ころベアリングが合計8種類並べられている。円錐形をしたリングに角度をつけて円筒ころが均一に並ぶ姿もよくわかる。
また、ボーイング747-8に採用されるフライトコントロールシステム用軸受は、揚力や機体姿勢を制御する同システム内の各種アクチュエーターやギアボックス部分に組み込まれるもの。フラップアクチュエーター、パワードライブユニットギアボックス、コントロールバルブモジュール、アングルギアボックスなどにつくボールベアリングや、円筒ころベアリング、ニードル軸受の3つは、にぶい光を放っていた。
さらに、エアバス「A350XWB」に搭載されるランディングギア用軸受のモデル展示では、ころ端面と内輪接触部の形状を最適化し、耐焼付き性を向上。軌道輪の接触応力分布の最適化で寿命を向上させたと伝えいた。
こうしたNTNの航空宇宙用ベアリングは、三重県桑名市の桑名製作所や、フランスのアルゴネ工場で製造されている。
《レスポンス編集部》