【三菱 アウトランダーPHEV 試乗】PHVに求められる基本要件は十分満たしている…高山正寛

試乗記 国産車
三菱 アウトランダー PHEV
三菱 アウトランダー PHEV 全 8 枚 拡大写真

『i-MiEV』で培ったEV技術を用い、2013年1月に登場した『アウトランダーPHEV』。前後異なるツインモーターを使ったフルタイム4WDシステム、通常はEVとして十分使える航続距離など、先行するトヨタ『プリウスPHV』よりその実力は抜きん出ていた。

【画像全8枚】

前期モデルでもその実力は十分であったが、2015年6月に行ったビッグマイナーチェンジでエクステリア周りは大幅に変更。

その割にはインテリア周りの質感はエクステリアほどの変化は少ない。マイナーチェンジでは金型を変えるまでは難しいのだろう。素材関係の変更程度に留めている。

ボディサイズも全幅をギリギリ1800mmで抑えるなど、元々取り回しもしやすく、パッケージとしては十分だが、今回あらためて他銘柄(輸入車)PHEVと比較してみるとシート自体の着座感がもうひとつ煮詰まっていない。柔らかい部分もそうだが、大腿部や背骨の部分をしっかり支える“芯”の部分が弱いのである。

一方、肝心のEV性能は数値的にはそれほど変わっていないが、静粛性も向上し、スムーズさに磨きがかかっている。この試乗機会とは別に都内から自宅まで往復で約50kmの道のりを「100%EV」で走ることができた点も素晴らしい。

ツインモーターによる4WD機構も非常に自然なフィーリングでコーナリング時に「変に四駆(前後バランスが崩れないという意味)」しない点も好印象だ。

発売から時間も経っているのでEPB(電気式パーキングブレーキ)がなかったりするのはやや不満だが、日産の傘下に入るのであれば、ここはドンと自慢の『プロパイロット』を供給してもらうのはどうだろうか。

少々乱暴な物言いだが、これで商品力は大きく上がるはずだ。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★
インテリア/居住性:★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

高山正寛│ ITS Evangelist(カーナビ伝道師)/カーコメンテーター/AJAJ会員
1959年生まれ。自動車専門誌で20年以上にわたり新車&カーAVを担当しフリーランスへ。途中5年間エンターテインメント業界でゲーム関連のビジネスにも関わる。カーナビゲーションを含めたITSや将来の自動運転も視野に入れた先進技術の事象を網羅。ITS EVANGELIST(カーナビ伝道師)として市販、純正問わず最新カーナビをテストし布教(普及)活動を続ける。またカーナビのほか、カーオーディオから携帯電話/PC/家電まで“デジタルガジェット”に精通、そして自動車評論家としての顔も持つ。

《高山 正寛》

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