【ダイハツ ムーヴキャンバス 試乗】このクルマとなら新しい毎日がはじまりそうな予感…岩貞るみこ

試乗記 国産車
ダイハツ ムーヴキャンバス
ダイハツ ムーヴキャンバス 全 8 枚 拡大写真
アラフィーな私にしてみれば、某ドイツ車の懐かしきバンを彷彿させるたたずまい。でも、もっと下の世代にしてみれば、すごく新鮮でキュートなクルマに映るはず。

規格で決められているタテ×ヨコ×高さだというのに、これは今までになかったシルエットだ。さらにうまく演出するのはカラーリング。このクルマとなら新しい毎日がはじまりそうな予感がする。広告で使えそうなセリフだけれど、ほんとにそう思うのだからしかたない。

運転席に座ると、フロントガラスが立っていて、車内が広く感じる。いや、実際、広い。運転席まわりにも余裕が感じられるうえ、後席なんて高級セダンよりだんぜん広くて、つまさきをピンとはじかせながら脚を組めちゃうくらいだ。ちゃんとシートベルトしておかないと、前席のシートバックまで放り出されそうな感じもする。

その後席。座面の下には引き出しのように引っ張り出せる、ちょっとしたトレイが隠してある。気の利いたアイディアである。しかし、このように優しくされるとアラフィー女性はつけあがる。トレイをもうちょっと深くしてほしいとか、もうちょっと広くしてほしいとか、もうちょっと重いものまで耐えられるようにしてほしいとか。だってそのほうがもっと使いやすいし、重さを心配するのは、こどもが降りるときに踏んで壊しそうなんだもの。こう書いておけば、次回は改良されてくるかしら?

シートの座面は前席、後席ともに、絶妙な高さで乗り降りのしやすいこと。車内には小物入れもたくさんで、女心をわかっているなという感じ。でも、相変わらずハンドルが遠くて、運転がしにくい。国交省の衝突実験で身長175cmのダミー君に怪我をさせないためには、このくらい必要らしいけれど、でもそんなヤツ(ダミーくんをヤツ呼ばわり)、日本女性の平均身長からはほど遠いじゃん! ハンドルが前に出てくるテレスコピックをつけてほしいけれど、価格があがるのもなあ。

国交省の試験結果なんてどうでもいいから、メインユーザーにとって一番安全なクルマにしてほしいと思うのは、きっと私だけじゃないはずだ。女性のみなさん、かしこい意見を声にしていきましょう!

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★
パワーソース:★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 三菱『エクリプス クロス』新型、航続600kmのEVに…ルノーからOEM供給へ
  3. 空冷ポルシェで1台2億円!? マニア垂涎『シンガー911 DLS』とは
  4. ホンダ『ヴェゼル』、新グレード「RS」先行予約開始…10月発売へ
  5. 顔が激変! BMWの最小SUV『X1』改良新型、ノイエクラッセ導入へ…プロトタイプを初スクープ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る