富士重、産業機器事業の終了を決定…自動車事業の競争力強化

自動車 ビジネス 企業動向
スバル汎用エンジン EX17
スバル汎用エンジン EX17 全 1 枚 拡大写真

富士重工業は11月2日、自動車事業に経営資源を集中するため、産業機器事業の終了を決定したと発表した。

産業機器事業では、建設機械や産業機械、農業機械に搭載する汎用エンジンをはじめ、スノーモービルやオフロードカー等向けの高性能車載用エンジン、発電機、ポンプ等の完成商品を生産・販売。1951年に旧大宮製作所にて540ccの「M6型」エンジンの生産を開始してから60年以上にわたり事業を継続してきた。

富士重では、事業の中核である自動車の開発部門を中心に、即戦力となる人的リソースを増強することが重点課題のひとつとなっている。今回、同社の事業ポートフォリオを総合的に検討した結果、産業機器事業を終了し、その経営資源を自動車事業へ集中するという決断に至った。

現在販売中の汎用エンジン・発電機等は、2017年9月末をもって生産・販売を終了。一部の車載用エンジン等については、顧客との供給契約の期間満了をもって生産・販売終了となる。アフターサービスについては、生産・販売終了後も継続する体制を整える。

なお、中国で生産委託している一部機種のエンジンについては、委託先各社による生産継続の意向を受け、各社への技術譲渡等を進めている。中国の生産合弁会社「常州富士常柴羅賓汽油機(FCR)」については、合弁パートナーに対し、FCR株式の富士重の持分67%を譲渡、FCRに生産委託している一部の汎用エンジン等に関する技術をFCRに対し譲渡することで合意。また、EXシリーズエンジンを生産委託している「山東華盛中天機械集団」およびEAシリーズエンジンを生産委託している「重慶潤通科技」との間でも、両社での生産継続を可能とするための技術譲渡等を進めている。

富士重では、今回の決定により自動車事業へ経営資源を集中させることで、スバルブランドを徹底的に磨くための事業構造の強化を図り、持続的成長を目指す。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  2. 最後のフォードエンジン搭載ケータハム、「セブン 310アンコール」発表
  3. 高機能ヘルメットスタンド、梅雨・湿気から解放する乾燥ファン搭載でMakuake登場
  4. 船上で水素を製造できる「エナジー・オブザーバー」が9年間の航海へ
  5. 「三菱っぽくないけどカッコいい」ルノーの兄弟車となる『エクリプス クロス』次期型デザインに反響
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  2. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  5. 「あれはなんだ?」BYDが“軽EV”を作る気になった会長の一言
ランキングをもっと見る