なぜ「ウルトラ」は半世紀近くも続く作品になり得たか…トークショー

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円谷プロダクションは3日、「金城哲夫賞」創設を記念して、また第29回東京国際映画祭共催・提携企画として、金城哲夫が脚本を手がけた作品のダイジェスト上映および、同賞の審査員であるクリエイターたちによるトークショーを、東京・六本木ヒルズで実施した。

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金城哲夫は1960年代に円谷プロに在籍した、ウルトラシリーズ開始当時のメイン脚本家。時代に先駆けた新しいヒーローと普遍的なドラマを生み出したと評価される。今回のイベントでは、金城が脚本を手がけた作品のダイジェスト上映および、本賞の審査員であるクリエイターたちによるトークショーを実施した。

上映作品は『ウルトラQ』第3話「宇宙からの贈りもの」、『ウルトラマン』第39話「さらばウルトラマン」を含む、10作品から編集した約25分の映像。トークショーのゲストは大友啓史(映画監督)、高橋洋(脚本家・映画監督)、田中芳樹(小説家)、中島かずき(劇作家・脚本家)の各氏で、いずれも金城哲夫賞審査員、進行は清水節(編集者・映画評論家)。

トークショーではテーマのひとつとして、なぜ「ウルトラ」は半世紀近くも続く作品になり得たかについて登壇者が考えをそれぞれ述べた。
中島:『ウルトラセブン』制作開始時の金城の創作メモを見ると、海外展開を念頭に置いていたことがわかる。この「誰が見てもわかるフォーマット」は今でも大事。
高橋:正確には誰が書いたか知らないが、「シュワッチ」というウルトラマンの掛け声のような、決定的な“発明”を金城はいくつも作った。それはシリーズを統括する金城がブレない何かを持っていたから。それは彼の性格の、ある種の明るさではないか。
大友:創作メモで制作チーム全員の意思を統一するいっぽうで、これに抵触しなければ何をやっても良かった。逆にクリエイターを解放し、みんながいろいろ試みた。
田中:当時の子どもはみんな巨人ファン。学校で巨人ファンでなかったのは私一人だった。阪急ファン。宇宙人(笑)。金城は、少数派の意見があるということ、彼らがそうせざるを得ない立場にあるということを、押さえていた。

テレビドラマの企画・脚本を募集する金城哲夫賞=「円谷プロダクションクリエイティブアワード金城哲夫賞」は、円谷プロが、ウルトラマンシリーズ放送開始50年の2016年に、次の50年、その先の未来を託すことのできる才能を発掘するプロジェクトとして創設した。

大賞(1篇)は賞金100万円。受賞作品は映像化に向けて円谷プロがサポートする。受賞者は、円谷プロ作品の制作に參加する機会も提供されるという。7月より応募作品を受け付けており、締め切りは今月末の30日。3日のイベントで挨拶に立った円谷プロ代表取締役社長で金城哲夫賞審査員の大岡新一は、「ウルトラに並ぶ、ウルトラを超える作品を望む」と語る。

《高木啓》

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