【佐賀熱気球世界選手権16】地元ボランティアによる地域密着を積み重ね、来場者100万人規模のビッグイベントに

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夜明けと共にゆっくり上昇するバルーンは、大空へ広がる夢を表現しているかのよう
夜明けと共にゆっくり上昇するバルーンは、大空へ広がる夢を表現しているかのよう 全 20 枚 拡大写真

佐賀市を舞台に繰り広げられる日本最大のバルーン・フェスタ『2016佐賀熱気球選手権』『2016熱気球ホンダグランプリ最終戦』が10月28日から10日間の日程で開催された。会場周辺には数多くの出店が並び、今回は来場者90万人を予測する大イベントへと成長した。[写真20枚]

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36年の歴史を誇る日本最大のバルーンフェスタ

バルーン・フェスタが最初に佐賀で開催されたのは1980年のこと。以降、毎年開かれるようになり、1989年には佐賀としては初めての「世界選手権」を開催。この時は117万人もの大観客が会場を訪れた。知名度が上がったのはこの頃からだ。

このイベントで特徴的なのは「熱気球大会の主催組織はボランティアを中心とする市民組織」であることだ。通常のスポーツイベントであれば大多数が広告代理店が介在するものだが、このイベントの運営はすべて市民組織によって行われているという。

それだけにこのイベントでは入場料は一切不要となっている。イベントにまつわる経費は、佐賀市など自治体からの助成金と、企業スポンサーからの収入、そして出店などの出店料などで賄われているためだ。

イベントを開催するに当たってインフラの整備も進められた。1989年には世界選手権開催に合わせて臨時の「バルーンさが駅」を設置。この年は地域物産をPRする施設も開設するなどしている。これらが相乗効果として作用し、冒頭の100万人を超える来場者を迎えられたというわけだ。

その中でホンダは1990年から佐賀市でのメインスポンサーとなり、1993年からは「熱気球ホンダグランプリ」を創設。日本国内5ヶ所の熱気球大会をシリーズ化し、それまでほとんど知られていなかった熱気球競技に対する認知や選手育成に大きく貢献してきたという。

バルーンの撤収作業にも参加するなど、“地域密着”を肌で感じる

会場にいて感じるのは、まさにこのイベントが地元密着型でなおかつ多くの市民に受け入れられていることだ。平日の夜明け前であるにも関わらず、会場周辺には大勢の観光客が訪れる。中にはこの風景を見てから仕事や学校へ出掛けるという人もいて、それだけイベントを身近に感じている人が多いということだろう。

中でもそれを強く感じたのは、熱気球が着地してからの光景だ。着地して気球を片付ける準備をしていると、どこからともなく多くの家族連れが近づいてくる。その後はバルーンのバスケットに子供と共に乗り込んだり、記念写真を撮ったり。

そして、最後には気球の片付けにも総出で協力してくれた。気球の部分は空気を抜く作業にとてつもなく手間がかかる。結構な重労働。それを集まった人たちが協力し合ってエア抜きを手伝ってくれたのだ。バルーン・フェスタ会場でも来場者との交流は盛んに行われていたのが印象的だった。

6日最終日の夕方には「キー・グラブ・レース」と呼ばれる、支柱に吊り下げられた大きなカギを掴む催しを開催。鍵を掴むための高さを合わせるコントロール技術がポイントで、地面すれすれまでバルーンを近づけるパイロットの凄技が間近で見られるチャンスとなる。

6日夜には、夜間係留の「ラ・モンゴルフィエ・ノクチューン」を開催。河川敷一面に広がったバルーンがバンドの生演奏に合わせ、バーナーの赤い炎でライトアップ。さらに最後のシーンとして、バーナーを一斉点火する「バーナー・オン!」と共に花火が打ち上げられる。その光景はバルーンの魅力をいっそう引き立てそうだ。

《会田肇》

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