【お台場旧車天国16】オートサンダル や くろがね四起 など、幻のオールドカー

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オートサンダル(1951年)
オートサンダル(1951年) 全 38 枚 拡大写真

去る11月20日に東京都江東区の臨海副都心で行われた「お台場旧車天国2016」。ここではかなり希少な存在である、年代物のオールドカーをピックアップしてみた。

[写真38枚]

終日、人だかりができていたのは、『オートサンダル』。1952年からわずか2年ほど存在していた日本オートサンダル自動車製だ。日本で初めて軽自動車規格の4輪車を製造したメーカーであり、その車がオートサンダルだった。この個体は福岡県の旧車販売業者「セピアコレクション」が保有するもので、ほかの現存車は不明という、超希少車である。

エンジンにはスターターがなく、ボディから露出したキックスターターを蹴(け)り下ろして始動するという原始的な構造。エンジン後方の2枚のプーリーをこすり合わせることで駆動力となる。エンジン始動の実演ではバタバタという排気音ととともに白煙を吐き、見学者の歓声が上がっていた。

日本最初の4輪駆動車である『九五式小型乗用車』、通称「くろがね四起(よんき)」も熱い視線を浴びていた1台。長年、京都市の整備工場に置かれていたものを「NPO法人防衛装備博物館を創る会」が譲り受け、クラウドファンディングで750余人の協力を得た修復プロジェクトで蘇(よみがえ)った車両だ。

くろがね四起は、東京都にあった「日本内燃機」が1934年に開発、第2次大戦終結までの約10年間に約4500台が生産され、陸海軍で使用された。終戦まで改良を加えられながら生産され、戦後は復興のためトラックなどに改造されて使い潰(つぶ)されため現存する車両は少なく、今まで日本に1台もない幻の車とも呼ばれていた。この個体も会場内を元気に走り、関係者は熱心な質問を次々と受けていた。

ダイハツ工業が1951年に発売した『BEE』も特異な存在。フロント1輪、リヤ2輪の4人乗り3輪自動車で、804ccの空冷水平対向2気筒OHVエンジンを搭載したRR車だ。おもに関西でタクシーとして使われていたが、耐久性に難があり発売からわずか1年で製造打ち切りとなた車で、総生産台数は300台ほどともいわれる。今回の展示車両は、車検通過させてナンバープレート取得にこぎつけた公道走行可能な、多分唯一の個体である。

もう1台、こちらは”幻”ではないが、やはり現存数でかなり希少な車、ダットサン『ロードスター』(1937年)。日産自動車黎明期のもので、722cc16馬力のエンジンを搭載した幌(ほろ)付きオープンカーだ。2人乗りだがトランクの中に補助席が格納されている。「脱兎号」という愛称通り、ウサギのフォルムをしたボンネットマスコットが印象的。レストアされたばかりなのか、鮮やかな黄色いボディやビニールを被ったシートなどが初々しかった。

《嶽宮 三郎》

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