リチウムイオン電池の寿命が12倍以上に---安永が技術を開発

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サイクル寿命の評価結果
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安永は、リチウムイオン電池の正極極板製造に独自の技術を導入、リチウムイオンバッテリーの寿命を従来品比12倍以上に向上する技術を開発した。

新開発のリチウムイオン電池の試作セルで、充放電の耐久試験評価を実施し、3000サイクルまでの結果を元に寿命予測線を引いたところ、初期容量から70%に減る時点までを寿命とした場合、従来品5000サイクルに対して開発品は6万サイクル以上と12倍以上の寿命向上が見込まれるとしている。

従来、活物質と集電体はバインダーの結着力のみで面結合しており、セル製作時の曲げ応力や充放電での活物質の膨張収縮によって徐々に剥離が起こり、寿命に多大な影響を与えていた。

今回、独創的な発想による「微細金型形成技術」を使った集電体への特殊加工と、従来の考え方とは全く異なる電極製造技術により形成される「電極表面の規則正しい幾何学模様の微細溝」は、電極表面積の拡大、活物質層に対してのアンカー効果で剥離を抑制させることに成功した。

また、集電体への加工時に形成された貫通穴は、両面からの活物質同士の結合による剥離耐性向上と、電解液が移動することによる電解液の偏在防止という相乗効果もあり、寿命を向上させることに成功した。

これら結着性向上効果による集電箔と活物質間の界面抵抗減少効果によって特に導電性の低いリン酸鉄リチウム(LFP)やチタン酸リチウム(LTO)などの材料において、抵抗低減効果による高速充放電性能の向上につながるとしている。

《レスポンス編集部》

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