広島水上バス…新造船就航の宮島航路と世界遺産航路

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宮島で客を待つJR西日本宮島フェリーの新造船「ななうら丸」
宮島で客を待つJR西日本宮島フェリーの新造船「ななうら丸」 全 24 枚 拡大写真

天橋立、松島と並ぶ日本三景のひとつ、宮島。江戸時代の宿場の面影、平清盛が信仰した嚴島神社がある宮島への航路に新たな船が加わった。JR西日本宮島フェリー「ななうら丸」だ。この新たな船で行く宮島と、原爆ドーム直通太田川ルートを24枚の写真とともに見ていこう。

本土と宮島を結ぶ宮島航路は、JR西日本グループのJR西日本宮島フェリーと、広電系列の宮島松大汽船が担っている。料金は2社とも片道180円だが、購入した社のきっぷで他社船には乗れない。宮島桟橋は同じ建物のなかに2社の出入口が別々にあり、JR側はどこか懐かしいスチール製のラッチがいまも現役。

JR西日本宮島フェリーには11月、新造船「ななうら丸」(両頭フェリー、定員800人、車両6台)が就航し7日から営業運航に就いている。

宮島松大汽船のカーフェリーは車体長3m未満で790円、バイクは125CCまでが370円、自転車が大人280円。宮島はクルマやバイク、チャリでもめぐれる。宮島航路の船内は、インバウンドや地元客などで満員。積まれたクルマはレンタカーや佐川急便のバンなど。デッキに立つと、海鵜の大群が一列になって海面すれすれを飛ぶシーンに出会えた。

桟橋前の公園で、こちらをじーっと見る鹿たちに手を振り、1996年に世界遺産に登録された嚴島神社(国宝・重文)へ。大鳥居は満潮時に船で近づくのと、干潮時に歩いて見上げるのとで違った表情を見せる。

お笑いコンビ B&B のネタや広島土産として定番の「もみじ饅頭」は、宮島が発祥地。そのもみまんが店頭に並ぶ表参道商店街を歩き、昼であれば穴子を試すか牡蠣にするか、宮島二大名物にも迷うところ。

宮島から本土へは、同じ航路で戻らず原爆ドーム直通太田川ルートを選ぶ。アクアネット広島が運航する平和公園(原爆ドーム)~宮島間の「ひろしま世界遺産航路」だ。こちらは宮島航路の船と違い、水上バスタイプ。船尾部分にあるオープンデッキに立ち、広島湾の海風にあたりながら、太田川を上って平和公園・原爆ドームへ。

こんどは船を追いかけるカモメに手を振り、三菱重工業広島製作所江波工場(航空機工場)を左手に見ながら太田川を上る。広島高速3号線をくぐり、広島刑務所を右手に見て、船は市中心部へ。平和記念公園を右手に見て、T字の相生橋(B-29 エノラ・ゲイの当初の原爆投下目標)をUターンし、原爆ドームを左手に見て、船は「もとやす桟橋のりば」に到着する。

船を降りると、目の前が元安橋。この元安橋は、1945(昭和20)年8月6日、8時15分、アメリカB-29 エノラ・ゲイが放った原子爆弾 リトルボーイの爆風で、欄干が元安川に落下したが、欄干に沿って立つ笠石の灯りは残った。その笠石部分が橋の外側(川側)へずれたことから、その後の爆心地を特定する重要な手がかりとなった。この元安橋から120メートルほど紙屋町方面へと歩くと、爆心地の島病院へとたどり着く。

《レスポンス編集部》

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