JR北海道とJR西日本の2社は11月30日、鉄道車両で使っていた石綿(アスベスト)含有部品について、一部に不適切な処理が行われていたと発表した。2社とも人体への健康上の影響はないとしている。
2社の発表によると、アスベストを含む部品が一部に使われていたのは、JR北海道の気動車(キハ183系・キハ40系)とJR西日本の電車(205系・211系・213系・117系100番台)。車両解体や部品交換で不要となったアスベスト含有部品を、アスベストが含まれていない「混合金属くず」として売却していた。
JR西日本は「樹脂により硬化成形されており、走行中に飛散する恐れはない」などと発表。JR北海道も「廃棄処理の際、小型の部品のため粉砕されず、そのまま金属とともに溶解している」などとし、直ちに健康上の被害はないとしている。
鉄道車両のアスベスト含有部品の廃棄処理では、JR東日本が11月に同様の不適切な処理を行っていたと発表。JR東海も廃棄した部品の一部にアスベストが含まれていた可能性があると発表している。