日産、完成車の無人搬送システムで一石三鳥を

自動車 ビジネス 企業動向
日産自動車の無人搬送システム
日産自動車の無人搬送システム 全 3 枚 拡大写真

自動運転技術のリーダーを自負している日産自動車。その日産が自動運転技術を活用した完成車の無人搬送システムを開発し、12月5日同社の追浜工場で報道陣に公開した。

【画像全3枚】

日産は2018年に高速道路での自動運転、そして2020年に市街地での自動運転を目指して現在技術開発を進めている。その一連の技術を市販車ではなく、生産工場内で使えないかと、生産と開発部隊が一体となって開発したのが、今回披露した無人搬送システムなのだ。

同システムは、自動運転機能を備えた電気自動車『リーフ』ベースの牽引車と台車で構成され、一度に最大3台の完成車を無人で搬送できる。追浜工場では組み立て工場から専用埠頭までの1.4kmを制限速度の時速30km/hで搬送する。車両生産技術担当の吉村東彦常務執行役員はこのシステムの狙いについて次のように話す。

「将来、ドライバーの確保が難しくなるということを鑑みて、自動運転の技術を活用して車を搬送することを考えた。もう一つはCO2の発生の抑制だ。500台を1台ずつドライバーが1.4km運転して搬送するとなると、それなりのCO2を排出してしまう。これを電気自動車の『リーフ』でトーイングすれば、CO2の抑制ができる」

もちろん、その他にも市販車の自動運転技術に役立てようという狙いもある。なにしろ工場内なので、自由に実証実験も行えるからだ。しかも、工場内にはトラックをはじめ、取引先の車などが多く走っている。文字通り、日産はこの無人搬送システムで一石三鳥を狙っていると言っていいだろう。

《山田清志》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

アクセスランキング

  1. 「トランプさん、これ買います」最新の4ドアマッスルカー『チャージャー』発表に「めっちゃかっこいい」と高評価の声
  2. 日産『キャシュカイ』の新型e-POWER、燃費15%改善でセグメントトップレベルに…独ADACがテスト
  3. 「就職人気企業ランキング」総合トップは8年連続で伊藤忠商事、トヨタは42位に後退[新聞ウォッチ]
  4. BMWが24車種4万台をリコール…濡れると火災のおそれ
  5. 日産版の三菱アウトランダー!? 北米発表に「まんまやんけ!!」「かっこよ!」など日本のファンからも反響
  6. MASERATI 111th “永続する美と走り”をいま、あなたの週末へ。PR
  7. ポルシェ『911 GT3』、究極の純正オプション「マンタイキット」設定…ニュルで約2.8秒短縮
  8. 「ホンダ、やるな!!」さらに個性を強めた改良版『N-ONE』にSNS興奮! RSの進化に「6MTの660ccは貴重」の声も
  9. 日産『セントラ』新型、米国小型セダン市場に新風…約350万円から
  10. ヤマハのEVスクーター『JOG E』が約16万円で登場!「手に入りやすい」「50ccより安い!」など注目集まる
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る