【ホンダ フリード+ 試乗】欲深くなってしまう「載せられそう」感…岩貞るみこ

試乗記 国産車
ホンダ フリード+ ハイブリッド
ホンダ フリード+ ハイブリッド 全 12 枚 拡大写真

後ろの荷物用のドアを開けたとたん目をみはる。床の位置がとんでもなく低いところにある。地上から335mmといったら、小学生時代に慣れ親しんだ30センチ物差し+ちょいちょいではないか。

見るからに「自転車つみやすそう」「重い荷物、のせやすそう」「やっばいくらい低いじゃん?」なのである。こうなると人間の欲はさらに深くなり、だったら、『ステップワゴン』で採用されている、半分だけ家のドアのように開くわくわくゲートにしたらいいのにと思う。そうすれば、さらに使いやすくなるだろう。

しかし、わくわくゲートにも欠点はある。ヒンジをつける分、厚みが増し、重くなり、高価になるというクルマに大敵の三大疾病を抱え込むのだ。フリードのこのボディサイズでありながら、最大の室内空間を確保するためには、そぐわないということである。

モーターアシストのついたハイブリッドは、ガソリンエンジンに比べると、出だしの軽さが魅力である。当然ながら燃費もよく、つまり同じ大きさのガソリンタンクならば、ワンタンクで走れる距離も長くなる。販売価格こそ高いけれど、スタンドによって給油するたびに、ああ、ハイブリッドにしてよかったと、安堵の声が聞こえて来る気がする。

ところでこのクルマにも、「信号情報活用運転支援システム」という、信号機から発信する信号情報をキャッチして運転に活かせるシステムが採用されている。『アコード』と違って、視線移動の少ない位置にその情報が表示されるため使いやすい。しかしながら、肝心の発信する信号が、まだあまりにも少ない。加えて、右折のときに表示される矢印には対応できていないため、(もちろん、直進矢印などにも)あまり使い物にならない。最新の機能だからといって過度な期待はしませんように。

■ 5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★
オススメ度:★★★★

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家
イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。主にコンパクトカーを中心に取材するほか、最近は ノンフィクション作家として子供たちに命の尊さを伝える活動を行っている。レスポンスでは、アラフィー女性ユーザー視点でのインプレを執筆。

《岩貞るみこ》

岩貞るみこ

岩貞るみこ|モータージャーナリスト/作家 イタリア在住経験があり、グローバルなユーザー視点から行政に対し積極的に発言を行っている。レスポンスでは、女性ユーザーの本音で語るインプレを執筆するほか、コラム『岩貞るみこの人道車医』を連載中。著書に「未来のクルマができるまで 世界初、水素で走る燃料電池自動車 MIRAI」「ハチ公物語」「命をつなげ!ドクターヘリ」ほか多数。2024年6月に最新刊「こちら、沖縄美ら海水族館 動物健康管理室。」を上梓(すべて講談社)。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
  4. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  5. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. BYD、認定中古車にも「10年30万km」バッテリーSoH保証適用
  3. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  4. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  5. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
ランキングをもっと見る