11室の動くホテル、東京~大阪 夜行便1泊2万円 そのホスピタリティ

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ドリームスリーバー東京大阪号の客室、テーブルを出した状態
ドリームスリーバー東京大阪号の客室、テーブルを出した状態 全 24 枚 拡大写真

東京と大阪を結ぶハイウェイバスに、次世代型「動くホテル」が1月18日から走り出す。料金やダイヤ、予約方法などの紹介は公式ページに任せて、ここでは「乗ったつもり」で客室空間をチェック。片道大人2万円の旅の始まりは、乗り込むさいに靴を脱ぎ、スリッパに履き替えることから(写真24枚)。

1月11日、東京・中野サンプラザに、この「ドリームスリーパー東京大阪号」のメディア発表があり、共同運行する両備ホールディングス(岡山県岡山市)と関東バス(東京都中野区)の2台の“動くホテル”なバスが並んだ。「同じクルマ」でも外観のステッカーなどに違いがある。

客室内は土足禁止。ドア前に立つ乗務員にうながされ、専用の黒いスリッパに乗降口ではきかえて乗車する(車両や乗務員、施工主などのプロフィールについては別記)。

運転席まわりを見ながら車内へ。前面ガラスにはGPSや複数のカメラ(MDAS-III/運転注意力モニター、LDWS/車線逸脱警報装置など)が付く。「AMB(衝突被害軽減ブレーキ)などの安全装備は関東バス・両備バスの2車(社)とも共通で備えている」という。変速機は6速マニュアル。ベース車両の三菱ふそうトラック・バス『エアロクィーン』とかわらない。

客室へ。3センチはある分厚いドアを引くと、重厚なシートやアメニティ、シート調整スイッチ(全電動)、プラズマクラスター、ウッド系化粧板などが目に飛び込んでくる。スイッチ類は、ホテルのベッド枕元にあるアルミ製の質感に近い。

シート自体は、従来の中国バス「DREAM SLEEPER」で実績のあるタイプ。このクルマは、「バス通が乗ってほしい!と思う夜行バスランキング」で1位のシートを、完全個室版に11席設けたかたち。昭和西川が開発したムアツクッションに横たえて、リクライニングさせる。フルフラットにはならないが、寝返りが多い人でも窮屈は感じないだろう。

完全個室だから、カーテン全開もできる。隣の人を気にして、顔半分ほどカーテンを開けて外の風景を見る、といった心配もいらない。テーブルを広げてノートパソコンやタブレットを出し、コンセントで充電しながらキーボードをカタカタ、もできる。接続時間無制限の無料Wi-Fiも飛んでいるので、メールもネット調べも片付けられる。USBもひと口あり、スマホの充電などにも使える。

そろそろトイレへ。運転席側の列の中央付近に設置されたトイレへ、階段を下りて向かう。温水洗浄機能がついたトイレで、ひと休み。手洗いはその場でもできるが、顔や手を洗いたい場合は、バス最後部へ。新幹線の洗面台ほどのスペースに、独立型パウダールームが設置されている。

そもそも両備がなぜ、東京・大阪~岡山などではなく、東京~大阪に狙いをつけたか。両備ホールディングス取締役・常務執行役員の山木慶子氏は、「マーケットとターゲットに集中した結果。着想から実現まで2年をかけた。両備グループの中国バスDREAM SLEEPERが平均乗車率8割。このバスは8~9割をとりたい」と教えてくれた。11日のメディア公開は、昼過ぎから一般客への車内公開が実施され、現場をあとにするころには長蛇の列ができていた。2万円の動くホテル、18日から。

《レスポンス編集部》

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