メトロ銀座線、新型懐古編成「はっきり言えないけど」 担当者に一問一答

鉄道 エンタメ・イベント
レトロデザインの銀座線1000系
レトロデザインの銀座線1000系 全 6 枚 拡大写真

「カステラみたいな電車」といわれる東京メトロの1000系。増備ぶんの2編成、39・40編成が、日本車輌製造からむかしのスタイルで登場。1月11日、東京・中野の車庫で関係者に公開したさい、中年記者が小学生レベルの質問をメトロ担当者に、ぶつけた。

---どこか阪急の電車内にも似てる。

「社内でもそういう声もあった。化粧板などは、関西の私鉄に見られる、アルミ板に木目をプリントしたもの。手すりやポールなどはこだわった。既存のポールをバフ仕上げし、真鍮の色を塗って、さらにハケで黒の細い線を入れている。これで真鍮の雰囲気を出した。今回、側開戸のハンドルなどには本物の真鍮も採用してる」

---今回のフルスクラッチした部品は。

「おもなところだと、リコ式吊り手と予備灯か。社内の灯りも2種類のLEDを入れてる。従来の蛍光灯色と電球色。それを切り替えたり、両方をブレンドした灯りも可能」

---プランが決まると日本車輌製造に丸投げか。

「そんなことはない。たとえば予備灯なら図面や本物を見て設計・製造できる複数の業者と会って詰めていく作業があった。もちろん日車が立ち会いながら」

---従来車より2編成(39・40編成)増で、団体列車などの可能性も。

「このレトロ編成を使ったイベント列車などの企画を立てている。せっかく予備灯やつり革をつくったんだから。『懐かしい』という人たちから、銀座線の歴史を体感したいという若い人たちまで、いろいろな人たちに乗ってもらいたい」

---従来のカラー、ラップに戻せるか。

「ラッピングを剥がして、違う帯やカラーに変更できるよう、ボディの下地はヘアライン仕上げを施している。だから現在のカラーを一新しようとなったら、ラップを剥がせばすぐに新たなカラーリングに変更できるようになっている」

---この編成で、夏のビアホール列車と名店ハシゴとか。新宿と銀座の間を行くとか。

「丸ノ内線と銀座線の間を行き来できるけど、まだまだ未定だらけ。仮に新宿と銀座の間を結ぶビール電車などを走らせるならば、予備灯だけのちょっと暗い空間でバーのような雰囲気もいいかも。むかしの電車みたいに冷房を切って」

---1編成のお値段は。

「そりゃもう……。ね、はっきり言えないけど、がんばった」

カチッ、カチッ。電車内の灯りの動きで懐かしい雰囲気を楽しめるという1000系最終2編成。“レトロ新しい電車”が、銀座線の新しい過ごし方を教えてくれそう。

《レスポンス編集部》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 軽オープンスポーツカー、2代目ダイハツ『コペン』が誕生!!
  2. ランドローバーが『ベイビーディフェンダー』発売ってほんと? これが市販デザインだ!
  3. 「さすが俺達の日産技術陣!」日産の新型EVセダン『N7』にSNS反応、「カッコ良すぎないか」などデザイン評価
  4. ヤマハの125ccスクーター『NMAX 125 Tech MAX』が世界的デザイン賞、ヤマハとしては14年連続受賞
  5. ゴミ回収箱に人が入ることは予見不能
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. トヨタ「GRファクトリー」の意味…モータースポーツのクルマづくりを生産現場で実現【池田直渡の着眼大局】
  2. “走る巨大バッテリー”の実力! BEV+家電は悪天候でも快適に遊べる組み合わせだった
  3. BYDが「軽EV」の日本導入を正式発表、2026年後半に
  4. EVシフトの大減速、COP消滅の危機…2024年を振り返りこの先を考える 【池田直渡の着眼大局】
  5. 住友ゴム、タイヤ製造に水素活用…年間1000トンのCO2削減へ
ランキングをもっと見る