【オートモーティブワールド2017】FPGAで超リアルアラウンドビューモニター…XILINX

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アラウンドビューのデモ。中央の箱が車に相当する
アラウンドビューのデモ。中央の箱が車に相当する 全 6 枚 拡大写真

「オートモーティブワールド2017」でXILINX(ザイリンクス)は、合成の境の違和感もなく、1ギガピクセル画像をほぼ遅延なく表示するアラウンドビューモニターと、その技術を応用した自動ブレーキシステムを模型によるデモでアピールしていた。

【画像全6枚】

アラウンドビューモニターは、車の前後左右に取り付けたカメラ画像を合成し、車の上から俯瞰した画像を再現するものだ。カメラの生映像ではなく俯瞰した画像により、駐車やバックを安全に行おうというものだが、製品化されているものは、解像度が低かったり、合成画像の境界がみえたりして、あまり見やすい画像ではないものもある。

画像処理や合成は、計算能力のあるグラフィックプロセッサなどを使えば、もっと鮮明かつ違和感のない画像にできるのだが、高価なプロセッサを使ったり、画像処理ソフトウェアの開発など量産車ではコストがかかりすぎる問題がある。

FPGA(field-programmable gate array)は、簡単にいうと後から回路を書き換えらえるLSIだ。XILINXは、FPGAを使うことで高度な演算処理、速度、コストの問題の解決しようとしている。カスタマイズできるLSIという意味では、ASICというデバイスもある。大量生産すればASICのコストメリットはFPGAより高いが、回路設計の高コストやそもそもソフトウェア的なロジックを回路として実装できないという問題がある。

XILINXのFPGAは、ソフトウェア(プログラム)やインターフェイスもLSIの回路として実装することができ、複雑な機能やプログラムを再現するLSIを構成することができるため、デモで行っていたような高性能アラウンドビューチップが実現できるというわけだ。

本来FPGAは大量生産向けというよりは、試作品、特注や少量生産のシステムに向いているソリューションだ。しかし、自動ブレーキやレーンキープのための制御ユニットなど、高度な処理を高速で行わなければならない場合に、FPGAで開発、量産というソリューションは適合しやすいかもしれない。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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