メルセデス、BMW、アウディの車内で、鈍く光るシルバーの材質に注目。ドライバーが触れるマルチファンクションステアリングやダイヤルコントロールまわりに配置されたシルバーのボタン類は、大阪の太洋工作所が手を加えている。
マルチファンクションステアリングやダイヤルコントロールの周辺に配されたシルバーのボタン類は、金属の質感を取り入れたスタイルだが、実はこれらはプラスチック成形品であることが多い。
同社は、独自技術でサテンの光沢階調を無段階でコントロールしたり、ヘアライン、スピン加工といった微細なデザインにも対応。また、同社が持つ2色成形・選択めっき技術・レーザー加工技術などによって、光透過文字ボタンを配列したオーディオコントロールパネル、ヒートコントロールパネル、ハンドルスイッチASSYなどもつくっている。
「見た感じ、金属でできたパーツに見えるでしょ」と見せてくれたのは、電鋳ヘアライン、スピンデザインをイメージさせるボタン。「これらはプラスチック成形の過程で使う金型製作やめっき工程で当社の技術が活きている」。
今回、同社はオートモーティブワールドの来場者に向けて、美術品を想わせる細かなデザインモールドを施したプラスチック成形品を見せてくれた。同社担当者は「金型成形技術と、めっき加工の技術が、『ここまでできる』ということを示したアイテムのひとつ。ツルンとした質感、ヘアライン仕上げ、スピンデザインに次ぐ、レーザーエッチングに特殊ど銅めっきを施したこうした技術を見てほしい」と伝えていた。