ゴルフをやっているものなら誰でももっとうまくなりたいと思っているはずだ。そんな人の助けになるウエアを帝人がウェアラブルEXPO(18~20日、東京ビッグサイト)に参考出品した。これは関西大学と共同で開発した導電繊維でつくったウエアで、会場でも注目の的になっていた。
このウエアは糸が曲がったり、ねじれたりすると電気を発生し、それが信号になって機械のほうに送られるようになっている。それによって、スイング時の身体の曲げやねじり、荷重バランスなどをデータ化、そしてそのデータと理想のデータを比較して、問題のあるところを直すというわけだ。
「ゴルフ以外にも野球をはじめ、あらゆるスポーツで応用できると思います。また、工場の作業服やリハビリ用の服にしてもいいかもしれません。理想の動き方ができるようになれば、作業効率も良くなるし、リハビリにしても効果が上がると思います」と同社関係者は話す。
もっとも今回展示したゴルフウエアでは、データを収集するために機械とウエアをコードでつなげているので、スポーツ施設向けと言っていいだろう。将来、無線でデータが収集できるようになり、さらにスマホなどで確認できるようになれば、その応用範囲は大きく広がり、さまざまなところで利用されそうだ。
また、この繊維は編み方や結び方によって、収集するデータを変えることができるとのこと。つまり、ある結び方をすれば、脈拍だけを検出できるのだ。それも今回展示されていて、ネックレスやブレスレットという形で並んでいた。こちらのほうはスマホで脈拍を確認することができた。今後、医療や介護用途として重宝されるのは間違いないだろう。