【スズキ スイフト RSt 試乗】“スポーツ”と一線画す洗練の走りは「ベストバイ」…島崎七生人

試乗記 国産車
スズキ スイフトRSt
スズキ スイフトRSt 全 8 枚 拡大写真

新旧の比較で、全長と全高はそれぞれ10mm小さく(全幅は1695mmをキープ)なった。だからなのか、今までよりずっと饒舌なグラフィックながら“別のクルマになってしまった感”はない。コロンとコンパクトな佇まいが守られていて、ひと安心した次第。

特徴的なフロントガラスの立ち具合も変化はなさそう。ただしヒップポイントがグンと低められ(前ー20mm/後ー45mm)、ホイールベース+20mmの延長分を使いながら、前後席ともゆったりとした着座姿勢がとれるようになった。

さらにトランクスペースも格段に大きくなった。見た瞬間に「広くなった!」とわかり、日常だけでなく、キャリーバッグを寝かせて積むといった使いかたもできるなど自由度が高まっている。

そして走り。ラインアップにはハイブリッド、1.2リットルも設定があるが、試乗してまず好印象だったのがターボ(RSt)だった。エンジンは3気筒の直噴で、これに新設計というターボチャージャーを採用、JC08モードこそ20.0km/リットルだが、102ps/15.3kg-mのスペックをもつ。これにコンベンショナルな6速ATが組み合わされる。このパワートレーンでいいのは、まるでNAエンジンのような気持ちいい吹け上がりと、ターボらしい力強さが味わえる点。エンジン回転が高まった際に耳に届くメカ音、排気音も小気味よい。

さらにしなやかなサスペンションフィールもいい。といっても『スイフトスポーツ』のような硬派方向ではなく、初代からの『RS』らしい、洗練されたマナーとさり気なく高いポテンシャルを感じさせてくれるもの。爽快なエンジンフィールとこのフットワークのコンビネーションは、現状の『スイフト』のベストバイと思えるほどだ。 

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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