ルノーのコンパクト車、新型『トゥインゴ』にフランス車ならではのシンプルさが魅力の「ゼン」グレードが追加された。輸入車ながら全グレード200万円以下という経済性がウリのひとつだが、クルマ好き、フランス車好きの注目はやはりMT車が正式にラインアップされたことだろう。
「ゼン」は、ルノー車のベーシックグレードに設定されるグレード名。これまで装備が充実した「インテンス」グレードのみの設定だったが、ゼンはアロイホイールやバックソナー、オートライト、オートエアコンなどを省いたシンプルな装備で価格を抑えているのが特徴となっている。
そして今回の目玉がMT車の追加だ。2016年7月のトゥインゴ導入当初、限定車として50台のみが販売されたMT車だが、即日完売。市場からの強い要望を受けて、今回正式ラインアップとなった形だ。
今の時代「MT車であること」それだけで価値があるとも言えるが、トゥインゴ ゼンは走りの面でもEDC(エフィシエント・デュアル・クラッチ)モデルとは差別化を図っている。エンジンはEDCに0.9リットルターボが組み合わせられるのに対し、MTは1リットル自然吸気となっている。出力・トルクこそ、EDCの90ps/135Nmに比べMTが71ps/91Nmと非力だが、EDCより40kg軽い960kgという車重を活かした軽快な走りは、ひと味ちがった爽快感をもたらしてくれる。
写真のモデルは「ゼン MT」(171万円)にボディ色「ブルー メディテラネM」(3万2400円)の組み合わせ。