JR貨物、本社内にプラレール貨物駅を「整備」…最新荷役システムも導入

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JR貨物本社内に設置されたプラレールのジオラマ。通常は非公開だが一般公開も今後検討される。
JR貨物本社内に設置されたプラレールのジオラマ。通常は非公開だが一般公開も今後検討される。 全 7 枚 拡大写真

JR貨物は2月15日、本社内にタカラトミーの鉄道玩具「プラレール」のジオラマを設置した。JR貨物がプラレールによるジオラマの常設展示を行うのは、これが初めて。同社は「なじみの薄い『貨物鉄道』への理解と親近感を深めていただければ」としている。

ジオラマは本社入口の奥にある展示スペースに設置。幅2.5m・奥行1.4m・高さ1.3mの台に延長32mのプラレールを敷き、貨物駅の様子を再現した。車両は機関車19両と貨車61両、貨物電車5両の計85両を配置。JR貨物発足後に開発された機関車などを中心に取りそろえた。旅客列車に比べて長くなりがちな貨物列車の編成も再現している。

レールの配置は、最新の積み卸し方式である着発線荷役方式(E&S)を再現し、貨物鉄道会社であるJR貨物としての「こだわり」を見せたという。貨物列車は貨物駅に到着後、いったん貨車を引込み線に移動させてから荷物の積み卸しを行うのが一般的だったが、E&Sは貨物列車が発着する線路でそのまま積み卸しを行うため、停車時間を短縮できるという利点がある。

JR貨物広報室の東城暢毅グループリーダーによると、この展示スペースは以前からあり、ジオラマがあった場所には精巧な鉄道模型が展示されていた。しかし「(JR貨物本社を訪ねる)お客様にはとっつきにくい部分があった。プラレールなら、お客様が子供の頃に遊んでいた経験もあり、スッと入っていただけるのでは」と考え、国鉄分割民営化に伴う同社発足30周年を機に、プラレールのジオラマに変えたという。

ジオラマの設置に協力したタカラトミー・プラレール企画部マーケティング課の檜垣真一郎課長は「私たちがプラレールのジオラマを作成すると、(蒸気機関車の向きを変えるための)転車台なども入れていたと思う。E&SなどJR貨物からの意見を採り入れたことで『現代の鉄道貨物輸送』を再現できた」などと話した。

展示スペースは通常、一般には公開されていない。見学できるのは商談などで来訪する人に限られる。JR貨物は今後、イベントなどでの一般公開も検討するとしている。

《草町義和》

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