つくばエクスプレス、運転士の無賃乗車を諭旨解雇

鉄道 企業動向

つくばエクスプレスを運営する首都圏新都市鉄道(東京都台東区・柚木浩一社長)は17日、同社運転士が行った一部区間の無賃乗車の処分を公表した。同日付で諭旨解雇。

解雇された運転士は、鉄道写真を撮るのが趣味だった。休暇中の今年1月17日、JR線の北千住駅で下車。実際は東京都内と埼玉県内のJR線の駅を往復していたが、偽って「IC乗車券の乗車履歴を消してほしい」と申し出た。その嘘がJR東日本の駅員によって見破られ、警察で事情聴取を受け、正規料金(1050円)と追徴料金で正規の3倍にあたる3150円を払うことになった。

運転士はこうした不正乗車を繰り返していたことを否定したが、首都圏新都市鉄道のその後の本人からの聴取で、前日の1月16日にも同様の方法で支払いを免れていた。また、その不正が2015年4月頃から行われていたことがわかった。そのため同社は、懲罰審査委員会で審査の上で、就業規則違反で諭旨解雇した。

同社はICカードの乗降履歴データを消すために、運転士の職場にある端末を使用した可能性も考えて駅務機器の解析も実施したが、つくばエクスプレス線での端末の不正使用はなかったと結論付けた。

柚木社長は同日、社会人として法令を遵守し、鉄道員として厳正な綱紀の保持に努めるように全社員に向けた社告を出した。事件後、同社は点呼時に指導教育を徹底しているが、今後も社員の個別面談による再発防止の徹底とコンプライアンス順守の再教育を実施する。

《中島みなみ》

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