【スズキ ワゴンR ハイブリッドFX 試乗】初代を現代風に蘇らせた!?…島崎七生人

試乗記 国産車
スズキ ワゴンR ハイブリッド FX
スズキ ワゴンR ハイブリッド FX 全 9 枚 拡大写真

軽の規格改定に適合させてた2代目が登場して以来だから実に19年間、僕は街中で『ワゴンR』を見かけてもそれが2代目以降の何世代目か即座に言い当てる自信がなく生きてきた。しかし新型は見た瞬間に「6代目、新型である!」と胸を張っていえる…と思う。

【画像全9枚】

それは初代を彷彿とさせる趣だからだ。とくにリヤはバックドアの高い位置にピーク(折れ点)のある形状や横長の低いテールランプなど、「ああワゴンR!」と思わせられ、涙が出るほど。サイドはBピラー部に『スイフト』風の処理(とくに関連を意識してはいないという)を持たるなど、ウインドグラフィックがユニークだが、嫌みがなくほどよい個性、アクセントに感じる。

全体のトーンはプレーン、シンプルであり、剛性感のある箱っぽさが小気味よく好ましい。まさしく初代の“スマートな道具感”が現代に蘇った感がある。3種類ある顏つきは、販売戦略上とユーザー個々の好みに配慮した用意だろうが、個人的には選ぶなら、もちろんもっとも飾り気のないFX系としたい。

「新鮮なトウモロコシ」がイメージという「FX」専用色のイエローも爽やか。この色で乗りたくて、わざわざ試乗車を選んだほどだった。

インパネも大きく言えば初代を現代風に再定義したかのよう。インパネは横線基調でスッキリとしており、目に煩いディテールはどこにもない。写真のベージュ内装は『ワゴンR』では新規だが、スッキリしたデザインとの相乗効果で、せいせいとした室内空間にしている。空調スイッチは新規に起こしたパーツだそうだが、物理キーをあっさりと並べたものだが直感操作が可能でやりやすい。

FXにはシート高さ調整がつかないのが残念だが、ウエストライン、ピラー形状等、自然に線が引かれた感じで視界は健全な広さ。FXは基準車の位置づけだそうだが、ドアオープナー、シフトレバーのボタン、空調のキーなどは、見栄えと、手で触れた際のしっとりとした触感のよさで、艶ありのメッキ(=スティングレー)ならなおいいのでは?と思う。

室内幅が60mmも拡大されるなどして、空間のゆとりは十分。後席もゆとりが大きく、シートは座面クッションがしっかりしておりなかなかいい座り心地だ。リヤドアは乗降性に最大限配慮した開口部形状になっている。

今回は街乗りでの試乗だが、その限りではJC08モード33.4km/リットルの3気筒ハイブリッドは、770kgと軽量に仕上げられた車重のためもあり、十分な役をこなす。ブレーキング時など折々で発電しながら、いかにも効率よくパワートレインを使っている印象だ。乗り味もよく、FZに対し前後スタビライザーが省かれるものの、タイヤ(ダンロップ・エナセーブ)のほどよい衝撃吸収性/剛性もあり、同時に試乗したFZ(BSエコピア)より、街中ではむしろ煽られ感のないフラットライドを感じた。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★★
フットワーク:★★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ピックアップトラックの荷台に、積載型キャンピングキャビン「INFINITY 01」発表…Moon Star Export
  2. スズキ、『ジムニー シエラ GOZEL』初公開へ…6月14日「ジムニーサンライト2026」
  3. 日産『プリメーラ』、EVで約20年ぶりに復活…フィリピンモーターショー2026
  4. ホンダ『シビック』など3万6000台以上をリコール…走行中にエンジン停止のおそれ
  5. ダイハツ『ロッキー』が3列7人乗りSUVに!?「ロッキースペース」登場の可能性は
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. ホンダ「2026ビジネスアップデート」…次世代HV15車種投入、2029年度営業利益1兆4000億円
  2. 自動車メーカーの体験拠点、5タイプで整理…都心ショーケースから大型複合まで
  3. ダイフク、520億円の成長投資でマザー工場再開発とドイツ企業買収…2030年に売上高1兆円へ
  4. ボルボカーズ、2028年以降の車両にアプティブのGen 8レーダー採用へ…悪天候や複雑な市街地でも高精度センシング
  5. 中国勢にも対抗する競争力のあるSDV開発に必要なものとは…アステモサイプレモス 木村篤仁氏[インタビュー]
ランキングをもっと見る