【カーオーディオ・ユニット選びの極意】パワーアンプ編…スペックについて 前編

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
ビーウィズ・P-100R(パワーアンプ)。
ビーウィズ・P-100R(パワーアンプ)。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオユニットの、選び方のコツをご紹介している当連載。現在は、「パワーアンプ」の選び方について掘り下げている。その第5回目となる今回は、主要なスペックについて、その意味を解説していこうと思う。

ただし、かねてからご説明させていただいているように、スペックを比較してみても、音の善し悪しを推し量るのは難しい。あくまでも参考程度にとどめるべきだ。しかしながら、それぞれが何を示すものなのかを知っておくことには意義がある。その観点で今回は、各スペックの意味を、ざっとご紹介していこうと思う。

●定格出力、最大出力
“出力”とは、パワーアンプから取り出せるパワーのことを言うのだが、これを示す数字には、“定格”と、“最大”の2種類がある。“定格出力”とは、設定された歪み率の範囲内で連続的に取り出せるパワーのことであり、“最大出力”とは、瞬間的に供給できる出力のことを指す。どちらにしても、数値が大きいアンプほど余裕を持って音楽を再生できるので、その点においては音質的に有利であると言っていい。なお、カタログで出力を見比べるときには、“定格”を見るのか、“最大”を見るのかをしっかりと決めて見比べるべし。“定格”と“最大”が混同してしまうと、まったく参考にならなくなる。

●周波数特性
フラットな特性をキープして再生できる周波数レンジのことを指す。ちなみに人間の可聴帯域は、20Hzから20kHzと言われている。そして高性能なパワーアンプともなると、周波数特性はこれを超えた範囲にまでおよんでいる。つまり、聴いてもその違いを感じ取ることは簡単ではない(可聴帯域外の音が、可聴帯域の音に影響を与えることはあるのだが)。さらには、その範囲の中であっても、聴感上で“良い音”として聴けるかどうかはまた別の話、という側面もある。そのアンプが、フルレンジのアンプなのかサブウーファー用なのかを見るときには大いに参考になるが、個々の性能比較をするときには、気にし過ぎる必要はないだろう。

●高調波歪み率(歪み率)
パワーアンプは、音楽信号を増幅する際、元の信号にはない歪み成分を出してしまう。それがどのくらいなのかを示すスペックが、これだ。数字が小さいほど高性能、と言うことができる。ただしこれも、測定方法の違いによって数値が変わることもあり、単純比較をして優劣を考えるのは危険だ。なお、高価なモデルほどこの数字が小さい傾向は、確かにある。

さて、今週はここまでとさせていただく。次週もこの続きとして、その他の主要スペックの意味を解説していく。

【カーオーディオ・ユニット選びの極意】Section 07「パワーアンプ編」#05 「スペック」について 前編

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ベントレーの超高級住宅、最上階は「55億円」 クルマで61階の自宅まで
  2. トヨタ RAV4 新型、PHEVのEV航続は150km
  3. 【ダイハツ ムーヴ 新型】「ポッキー入れ」にイルミネーション、軽自動車でも質感を“あきらめさせない”インテリアとは
  4. スバルマークの方が似合う? 新型ダイハツ『ムーヴ』のスバル版にSNSも注目!
  5. 日産の新型セダン『N7』、発売50日で受注2万台を突破
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  2. 中国EV「XPENG」、電動SUV2車種を改良…新電池は12分で80%充電可能
  3. 米国EV市場の課題と消費者意識、充電インフラが最大の懸念…J.D.パワー調査
  4. 独自工会、EV減速でPHEVに着目、CNモビリティ実現へ10項目計画発表
  5. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
ランキングをもっと見る