トヨタ、新塗装ライン開発で大河内記念生産賞を受賞…CO2を32%削減

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贈呈式の様子
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トヨタ自動車は3月28日、第63回 大河内賞において、容積とCO2排出量を大幅に削減した新塗装ライン(堤工場/プリウス生産ライン)が、「大河内記念生産賞」を受賞したと発表した。

大河内賞は、生産工学、生産技術、生産システムの研究開発や実施等に関する、顕著な業績を表彰する、伝統と権威ある賞の一つ。トヨタとしては今回が16年ぶり、11回目の受賞となる。

トヨタは2015年に公表した「トヨタ環境チャレンジ2050」の一つとして、「工場CO2ゼロチャレンジ」に取り組んでいる。クルマは走行時だけではなく、製造時にもCO2を排出するが、特に塗装工程は各工程の中でもCO2排出量が最も多く、改善が急務だった。

今回トヨタは、ブースアンダーセクションの低床化、ブース給気室の薄型化、清浄工程・内板工程の自働化、ロボット加工能力の向上、搬送ピッチの最適化、乾燥炉断面の縮小、小型脱臭装置の有効活用など、新たな塗装技術を開発・導入。さらに塗装工程の全てのプロセスを徹底的に改善することで、高い品質を確保しつつ、塗装ライン設備の容積を40%、ラインから排出するCO2量を32%削減した。

特にブースアンダーセクションの低床化では、ボディに付かなかった塗料を遠心力を使いながら集塵する方法を新たに開発。装置の小型化、圧力の低損失化によりCO2排出量の削減に大きく寄与した。

現在、同技術を採用した塗装ラインは、堤工場(愛知県)のプリウス生産ラインに採用されており、トヨタでは今後も国内外の工場への展開を予定している。

《纐纈敏也@DAYS》

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