覚せい剤使用の貸切バス運転手、14時間も追及をかわし続ける---三和交通社員

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インバウンド(訪日外国人)観光の貸切バスの運転手は、覚せい剤を常用しながら警察からの追及を必死で逃れようとしていた可能性が強まった。泉佐野警察署への取材でわかった。

千葉県佐倉市の藤間弘記容疑者(40)が、覚せい剤取締法(使用)違反の疑いで、大阪府警泉佐野署に緊急逮捕されたのは13日、日付が変わろうとする23時33分のことだった。

しかし、藤間容疑者の様子を見たホテル従業員の警察への通報は、同日の朝8時19分ことだ。同署によると、被疑者はバスを乗り捨てて、14時間にわたって警察の追及を振り切ろうとしていたという。

運転手の異常を最初に発見したのは、ホテル従業員だった。運転手が出発予定の朝8時になっても現れないので、従業員が部屋を訪れた乗車を促した時のことだ。バスに乗り込もうとする被疑者は、いわゆる酩酊状態。その「様子があまりにもおかしい」ため、制止しようとしたところ両手を振り回して抵抗したため、従業員が同署に通報したという。通報を受けて到着した警察官が見たのも、左右にふらつき、千鳥足状態で、会話もしどろもどろな男の姿だった。

警察官は覚せい剤使用を疑い、任意同行を求める。が、被疑者は応じない。それどころかバスを放置。説得する警察官から逃れるように、最寄駅から電車に乗り和歌山市内、岸和田市内、京都市内まで移動し続けたのだった。最終的に被疑者があきらめたのは、裁判所に強制採尿の手続きが認められ、京都市内で執行されたからだった。尿からは覚せい剤反応が出ているという。

さらに、並行して宿泊先に乗り捨てられたバスの中の捜索も行われた。車内にあったキャリーバックからは使用済みの注射器、覚せい剤が入っていたと思われる入れ物「空パケ」が押収された。

運転手は使用を認めた上で、こう供述したという。「運転に集中できていたので、安全運転をしていた」。

《中島みなみ》

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