【カーオーディオ・インストール雑学】パワーアンプの取り付け方…クロスオーバーについて その3

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グラウンドゼロ『GZHA 4200XII』。当機は税抜価格6万2000円というリーズナブルなモデルながら、「クロスオーバー機能」で“バンドパス”の設定を有している。
グラウンドゼロ『GZHA 4200XII』。当機は税抜価格6万2000円というリーズナブルなモデルながら、「クロスオーバー機能」で“バンドパス”の設定を有している。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオ製品の、取り付け(インストール)にまつわるあれこれを、毎回テーマを絞りながら掘り下げている当コーナー。現在は、「パワーアンプ」のセッティングに関するノウハウをご紹介している。今週も先週に引き続き、「クロスオーバー機能」について解説していく。

ここまでは、「パワーアンプ」に搭載されている「クロスオーバー機能」の賢い使い方として、ドアのスピーカーをすっきりと鳴らすための“ローカット(ハイパス)”の使い方と、プロセッサーを用いずに完成させる、“マルチアンプシステム”の構築のしかたをご紹介した。今回は、当機能を使って、“フロント3ウェイ”を“マルチアンプ駆動”させる方法に焦点を当てていく。

ただし、これを可能とするには、条件が1つある。それは「クロスオーバー機能」に、“バンドパス”という設定があること、だ。“バンドパス”とは、1つのchの音楽信号に対して、高域側をカットする“ハイカット(ローパス)”と、低域側をカットする“ローカット(ハイパス)”の両方をかけることができる設定である。

当設定を選べるのであれば、それが可能なchにミッドレンジ(スコーカー)を接続し、トゥイーターとの「クロスオーバー」と、ミッドウーファーとの「クロスオーバー」を、それぞれ設定できるようになる。結果、プロセッサーを用いずに“フロント3ウェイ”を“マルチアンプ駆動”することができる、というわけなのだ。

ちなみに、最近は“セパレート3ウェイスピーカー”に、パッシブクロスオーバーネットワークが付属されないケースが目立つようになってきた。カーオーディオにおいては、各スピーカーユニットの取り付け位置が、その都度、都合によって変わってくる。であるので、パッシブで設定されている「クロスオーバー」の値を変えたくなることがしばしばあるのだ。なので、最初から“マルチアンプ駆動”を前提とした製品がリリースされることが多くなっているのだ。

となると、もしも使いたい“3ウェイスピーカー”にパッシブが付いていなければ、プロセッサーを導入するしか術がない…。だがしかし、パワーアンプの「クロスオーバー機能」に“バンドパス”が設定されていれば話は別だ。プロセッサーを用いずして、“フロント3ウェイマルチ”を完成させるという選択肢も浮上するのだ。

なお、“バンドパス”はすべてのモデルに設定されているわけではないので、“フロント3ウェイ”をプロセッサーを用いずに“マルチアンプ駆動”させたいと考える場合は、パワーアンプの購入の前に、“バンドパス”の設定があるかどうかをチェックしておこう。

さて、「パワーアンプ」についての解説は今週で終了とさせていただく。そして、長らく連載を続けてきた当コーナーだが、次週からはいよいよ、リニューアル・スタートを切らせていただこうと思う。これからカーオーディオを始めてみたいという方々に向けて、ビギナーが抱えるであろう素朴な疑問を、1つ1つ解決していけるような内容でお届けしていこうと考えている。新しくなる当コーナーに、こうご期待♪

【カーオーディオ・インストール雑学】パート10「パワーアンプの取り付け方」#07「クロスオーバーについて その3」

《太田祥三》

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