車輪速信号解析で滑りやすさや荷重を検知---住友ゴムが新技術を開発

自動車 テクノロジー 安全
センシング コア
センシング コア 全 4 枚 拡大写真

住友ゴム工業は5月16日、タイヤの回転で発生する車輪速信号を解析して、路面の滑りやすさやタイヤにかかる荷重などの情報を検知するタイヤセンシング技術「センシング コア」を開発したと発表した。

【画像全4枚】

同社はこれまで、車輪速信号解析によるタイヤ空気圧低下警報装置「DWS(Deflation Warning System)」を実用化し、世界各国の車両に純正採用されてきた。今回開発したセンシング コアは、DWSで培った技術をベースに進化、発展させたもの。車輪速信号を解析・統計処理することで、タイヤの空気圧低下だけでなく、路面の滑りやすさや四輪それぞれのタイヤにかかる荷重などをリアルタイムに推定できる。また、追加のセンサーを必要とせず、既存の車輪速信号を使ってソフトウェアで検知するため、メンテナンスフリーで低コスト化を図ることができる。

路面の滑りやすさについては、スリップ率と力の関係を車輪速信号からリアルタイムに導出して検知。ドライバーへの警告のほか、ビッグデータとして収集・分析し、路面情報として発信するなどの活用も期待できる。

タイヤにかかる荷重検知は、荷重増加でタイヤがたわむことによる周波数特性の変化を利用。周波数特性の変化を前後左右のタイヤで比較することで荷重配分を推定し、四輪それぞれの荷重を検知する。制動力配分の最適化や車両姿勢の安定化に貢献する。

さらに将来的には、センシング コアを応用し、タイヤの摩耗や損傷などを推定することや、得られた情報をビッグデータとして収集・分析し、他の車両へ配信するなど、同社では自動運転車の高度化にも繋がる技術になるとして開発を進めていく。

《纐纈敏也@DAYS》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ハイエースの牙城を崩すか、個性的デザインの「EVバン」が日本上陸…キア『PV5』発売は2026年春
  2. ヤマハ発動機が新型3輪オープンカー、「AIで成長する」2輪車を世界初公開! 大型EVバイクなど16モデルずらり…ジャパンモビリティショー2025
  3. スズキが新型「軽EV」を世界初公開へ、2026年度内に量産化、軽商用EVも…ジャパンモビリティショー2025
  4. スバル『フォレスター』試乗して分かった日本車に対する本音とは…9月の試乗記ベスト5
  5. Z32ファン感涙、レトロ感あふれる『フェアレディZ』が話題…9月の新型車記事ベスト5
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る