JR西日本と台湾鉄路の「同型」蒸気機関車が姉妹列車に 6月に締結式

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台湾のCT273。日本のC57形とそっくりだ。
台湾のCT273。日本のC57形とそっくりだ。 全 3 枚 拡大写真

JR西日本と台湾鉄路管理局の2者は5月18日、JR西日本のC57形蒸気機関車1号機(C57 1)がけん引するSL列車『やまぐち』と、台湾鉄路のCT270形蒸気機関車CT273がけん引する列車の「姉妹列車協定」を締結すると発表した。6月に台湾で締結式が行われる。

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C57 1は1937年に製造された旧国鉄の蒸気機関車。東北本線や羽越本線などで運用され、1972年10月から京都の梅小路蒸気機関車館(現在の京都鉄道博物館)で保存展示されるようになった。その後、蒸気機関車の動態保存を目的とした山口線のSL列車『やまぐち』のけん引機に選ばれ、1979年8月から現在に至るまで『やまぐち』をけん引している。

CT270形はC57形と同型の蒸気機関車。日本が台湾を領有していた戦時中の1942年から1943年にかけ、台湾向けに6両が製造された。戦後は台湾鉄路管理局が6両を引き継いだほか、1953年にも台湾鉄路管理局向けに8両が製造されて日本から輸出されている。このうちCT273は戦時中に製造された車両で、戦後の1984年に引退。その後は静態保存されていたが、2014年から動態保存車両として再び運転されるようになった。

2者は2015年12月、大阪駅と台北駅の姉妹駅協定を締結している。発表によると、今年は6月に台湾鉄路でCT273けん引の列車が運転されるほか、9月から『やまぐち』に新しい客車が導入される予定。これを機に「友好の象徴およびより一層の交流を深めるため」姉妹列車協定を締結することにしたという。

締結式は6月24日の10時頃から、玉里駅(台湾花蓮県玉里鎮)で行われる予定。本年度最初の運行となるCT273けん引列車の出発前に実施する。JR西日本からは営業本部副部長と山口地域鉄道部長、台湾鉄路からは副局長と花蓮鉄道部長が出席する予定だ。

《草町義和》

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