【新聞ウォッチ】中央分離帯ジャンプの乗用車が対向バスに衝突、東名高速事故の深まる謎

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気になるニュース・気になる内幕---今日の朝刊(朝日、読売、毎日、産経、東京、日経の各紙・東京本社発行最終版)から注目の自動車関連記事をピックアップし、その内幕を分析するマスコミパトロール。

2017年6月13日付

●パリ協定米除き推進、G7環境相共同声明(読売・1面)

●日産、全モデル展示、新旗艦店を全国へ(朝日・6面)

●富士フイルム損失375億円、ゼロックス会長ら解任(朝日・7面)

●タカタ、会長ら再任提案、再建計画策定後に刷新も(毎日・6面)

●スマホ使い飲酒検知、日立開発、なりすまし防止に顔認証(毎日・7面)

●東名事故、車、制御失い横滑りか、分離帯斜面、ジャンプ台に(毎日・28面)

●インディ500V佐藤琢磨帰国、「挑戦し続ければ夢かなう」(毎日・28面)

●急成長で相次ぎ投資、ホンダ・トヨタ、中国生産強化(産経・10面)

●エムケイ創業者・青木定雄氏死去(産経・27面)

●トヨタ経産OBゼロに、23年ぶり、役員受け入れなし(東京・7面)

●三菱自、米にPHV投入、年内、東欧にも、環境規制強化にらむ(日経・15面)

●「ジャパンタイムズ」PR会社が買収、ニフコ、全株式売却へ(日経・15面)

●中国新車販売微減、5月0.1% 2か月連続マイナス、小型車不振(日経・15面)

ひとくちコメント

真っ黒い大きな物体が観光バスのフロントの前方から飛び込んでくるという衝撃的な事故の映像がテレビのニュースやワイドショー番組などでも何度も放映されていたが、その物体が東名高速道の対向車線を走行していた乗用車だったとは、なんとも信じがたい話である。

愛知県新城市の東名高速道路で、乗用車が中央分離帯を越え対向の観光バスに衝突した事故が発生したのは6月10日の午前7時半ごろ。その日の夕刊には、「バスと車が衝突、運転手の男性死亡」などと社会面の片隅に小さく取り上げていたが、翌11日の各紙の朝刊には 「宙舞う車、バスに衝突」などと、観光バスのドライブレコーダーで記録した衝撃的なリアルな映像を大きく掲載していた。

しかし、対向車線を走っていた乗用車が何故、中央分離帯を飛び越えたのか、その原因についてはほとんど触れられていなかった。12日は新聞休刊日のため、事故の続報は夕刊で伝えられたが、それによると、「乗用車が走行していた下り線左側のガードレールに、車が接触したような痕跡があったことから、接触で制御不能となった乗用車が、高速で分離帯ののり面に乗り上げ、対向車線に跳び出した可能性もある」との県警の調べで明らかになったと報じていた。

また、事故を起こした乗用車を運転していたのは、浜松市在住の62歳の医師だそうだが、ドライバーからは、薬物やアルコールなどの反応は検出されず、死因は全身打撲による多発外傷。しかも、猛スピートで走行した気配もなく、いわゆる“暴走”により事故を起こしたことも考えにくいという。

そして、きょうも毎日などが続報していが、テレビ番組などでは、 識者のコメントとして日本交通事故鑑識研究所の大慈弥雅弘代表が「ガードレールに接触して驚き、ハンドルを右に切ったため、車体が横滑りしたと推測する。不慣れな代車に乗っていたことの影響もあった」としながら、「縁石や斜面に車が乗り上げて跳びはねた」とみており「ガードレールの手前に盛り土などを設けるべきでない」と指摘している。

現時点では真相はやぶの中だが、不幸中の幸いは、47人の観光バスの乗員・乗客に死者は出なかったこと。運転席周辺のフレームに衝撃に強い素材が使われていたバスの構造で、バスの運転手が機敏な判断で左にハンドルを切ったことや、乗客へのシートベルト装着の呼びかけを徹底していたことが被害を軽減させたとみられるという。

《福田俊之》

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