【スバル XV 試乗】都心にも似合う世界観は健在…島崎七生人

試乗記 国産車
スバル XV 1.6i-L EyeSight
スバル XV 1.6i-L EyeSight 全 9 枚 拡大写真

東京・恵比寿のスバル本社で試乗車を受け取り、まず都内某所に止め“眺めて”みた。そこで、タウンユースでも通用するスポーツギヤの雰囲気が新型でも変わらないことを確認した次第。

実はルーフレールは全車オプション扱いで、装着すると全高の数値は+45mmとなる。1550mm厳守の駐車事情なら仕方ないが、絵的にはタフな下回りとルーフレールはセットにしたほうが、やはり『XV』らしい。それと試乗車の新色“クールグレーカーキ”は、先代にあった“デザートカーキ”のコンセプトを受け継ぐ色。この新色を味わいたくて試乗車の色を指定したほどだが、色味を新しくした“サンシャインオレンジ”などとともに、こうした同車ユニークでセンスのいい色で乗りこなすのも楽しみのひとつだ。

他方で内装は、基本的に『インプレッサ』と共用。デザインも質感も上等なのでもはや注文は通りにくいだろうが、オレンジのステッチなどに留まらず、乗り込んだ瞬間にもっと『XV』ならではの差別化された世界観を実感したい…とも思った。たとえば『ミニ』はハッチバック/クロスオーバー/クラブマンではインパネを違えているように。手間のかかる話であろうことは承知の上での話だが…。

実用性はもちろん問題なく、後席は座面の高さをとり自然な姿勢で快適に着座できるし、ラゲッジスペーススペースも、使い勝手がよさそうな十分なスペースが確保されている。

試乗車は日本市場にも投入されることとなった1.6リットルモデル。カタログで2リットルの同グレードと比較し車重差は10kgで、CVTが組み合わせられるのも共通。なのでクルマと初対面の時だけSI-DRIVE非搭載ということもあり、最初の加速がイメージより穏やかに感じるかもしれない。が、走り込むにつれ、過不足のない動力性能とトガらせてない足まわりの設定の釣り合いがとれたクルマであることがわかってくる。乗り味は、おろして間もない個体だったから、走行距離を伸ばしてからのこなれ具合を再度、確認したいと思った。

X-MODEが組み込まれたAWDであることは2リットル車と変わらず、幅広いコンディション下で安定・安心の走りを担保してくれるのはいうまでもない。実走燃費は14.7km/リットル。都心から高速道路で郊外、箱根までの往復といった使用パターンもちろんアイサイトのクルーズコントロール、アクティブレーンキープといった機能を駆使しながらだったから、まずまずといったところだろう。

■5つ星評価
パッケージング:★★★★★
インテリア/居住性:★★★★★
パワーソース:★★★★
フットワーク:★★★★
オススメ度:★★★★★

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト
1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。 便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

《島崎七生人》

島崎七生人

島崎七生人|AJAJ会員/モータージャーナリスト 1958年・東京生まれ。大学卒業後、編集制作会社に9年余勤務。雑誌・単行本の編集/執筆/撮影を経験後、1991年よりフリーランスとして活動を開始。以来自動車専門誌ほか、ウェブなどで執筆活動を展開、現在に至る。便宜上ジャーナリストを名乗るも、一般ユーザーの視点でクルマと接し、レポートするスタンスをとっている。

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