ポルシェのEV、ミッションE は2020年…七五三木社長「国内EV・PHEV販売を2ケタ%に」

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1900年パリ万博に出品されたハイブリッドカー
1900年パリ万博に出品されたハイブリッドカー 全 12 枚 拡大写真

2017年ルマン24時間レースにおいて、ポルシェは昨年に引き続き「919ハイブリッド」を投入し3連覇を狙う。レースやGTカーのイメージが強いポルシェだが、同社はEVやPHEVについてどのように考えているのか。

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ポルシェジャパン 代表取締役社長七五三木敏幸氏に話を聞く機会があったので、同社ブランドにおけるEV・PHEVの位置づけ、今後の戦略などを語ってもらった。

ポルシェの基本的な考え方は、あくまで速く、耐久性があり、高効率なクルマづくりが念頭にある。そのために、常に革新的な技術開発が欠かせないとし、モータースポーツ活動は、まさにポルシェの自動車開発になくてはならないものであり、レースで培った技術は必ず市販車にも反映させているという。

「すべての市販車がレースの資質を持つ」という七五三木氏だが、耐久レースでハイブリッド車を投入するのも、少ない燃料でいかに速く、長く走れるかの技術開発の結果であり必然だという。

「例えば、創業者であるフェルディナンド・ポルシェ博士は、ローナー社の依頼で1989年にインホイールモーターのシリーズハイブリッド車を開発して、1900年のパリ万博に出品しています。ポルシェにとってEVやPHEVは、高性能で高効率なクルマを開発するために必要な技術のひとつという認識であり、エコや燃費といったニーズからくるEVやハイブリッド車とはちょっと違うものです」

ポルシェは『ミッションE』として2020年には電気自動車(EV)を市場投入するとしている。現在、日本において輸入車販売のうちEV、PHEVの占める割合は0.3%しかなく、ポルシェジャパンでも1%程度だという。七五三木氏は、2020年以降これを2桁パーセントまで広げる意向だ。しかも、そのときのEVとPHEVの内訳はEVのほうが多くなると見ている。

その理由については次のように語る。

「中長期的にはEUでもGTカーはEV、PHEVが増えてくるでしょう。充電インフラが整い、EVの航続距離が500km、600kmと伸びてくるとひと月の充電は2回で済むようになります。これはガソリン車の給油回数と変わりありません。ただし、PHEVの場合、エンジンなど従来コンポーネントに加えバッテリーやモーターなどを搭載しなければならず、GTカーにとってPHEV化は難しいと思います。またPHEVはゼロエミッションではないので、法的な規制の問題もでてくるでしょう」

GTカーのPHEVは難しいとのコメントだが、一部でウワサされている『911』のハイブリッドカーはやはりなくなったのだろうか。七五三木氏によると「現状では難しいと思いますが、未来永劫ないかというと、それはわかりません」とのことだった。

《中尾真二》

テクノロジージャーナリスト・ライター  中尾真二

アスキー(現KADOKAWA)、オライリー・ジャパンの技術書籍の企画・編集を経て独立。現在はWebメディアを中心に取材・執筆活動を展開。インターネットは、商用解放される前の学術ネットワークの時代から利用し、ネットワーク、プログラミング、セキュリティについては企業研修講師もこなす。エレクトロニクス、コンピュータのバックグラウンドを活かし、自動車業界についてもテクノロジーを中心に取材活動を行う。

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