2020年、スバル「アイサイト」はここまで進化する…車線移動も自動化へ

自動車 ニューモデル 新型車
アイサイトが2020年に実現を予定する新システムでは、自動車線変更機能の搭載を目指す
アイサイトが2020年に実現を予定する新システムでは、自動車線変更機能の搭載を目指す 全 11 枚 拡大写真

「ツーリングアシスト」の搭載により、さらなるレベルアップを果たしたスバルのアイサイト。スバルは2020年にアイサイトの基本機能にミニマムなデバイスを追加することで自動車線変更機能を投入する予定だ。アイサイトは今後どこまで進化するのだろうか。

【画像全11枚】

2020年のアイサイトは車線移動の自動化を実現

現状のアイサイトは、今回搭載を発表した「ツーリングアシスト」であっても、あくまで同一車線上での自動化にとどまる。最近は欧米車を中心に車線移動を自動化する動きが始まっており、スバルとしてもこうした動きを見過ごすわけにはいかない。そこで2020年をターゲットにしたスバルの動向に注目が集まる。

その内容は次のようなものだ。システムは基本的にアイサイトで行うことを堅持しながらも、車両の四隅にレーダー(RADAR)を取り付け、簡易マップを組み込んだGPSロケーターに組み合わせる。これによって周囲の状況を把握しながら自動的に車線を変更できるようにするのだ。

ここでポイントとなるのは追加して搭載するシステムだ。「ツーリングアシスト」の追加によってレベル2にまで対応したアイサイトだが、たとえばカーブに近づいた際に自動的に減速して対応することは出来ない。これはシステムが「周囲の状況を把握できていない」からだ。

これを実現するためにはまず道路状況を把握することが必要で、それにはカーナビとの連携も一つの方法。ただ、これに頼るとユーザーは好きなカーナビを選べなくなる。数々の制御を行うためにカーナビは工場装着が必須となり、その時点でカーナビを選ぶ選択肢がなくなってしまうからだ。

カーナビとは別に位置情報を取得する

スバルの第一技術本部先進安全設計部主査の丸山 匡氏は、「(車両はグローバルで展開されており)車両制御と連携するカーナビを仕向地ごとに用意するのは難しい。大画面化といったユーザーの嗜好も大事にする必要もあり、自車周辺の状況を把握するのは専用のロケーターを車両側に搭載するのが最良の方法と考えている」と話す。

また、丸山氏は「ロケーターには専用の電子マップを組み込んでおり、アイサイトと車両の四隅あるレーダーを組み合わせることで周囲の状況は十分に把握できると考えている。レーダーの代わりにより詳細な情報が捉えられるライダー(LIDAR)も考えたが、情報量が多くなってしまい処理に膨大な負担がかかってしまう。ライダーのコストが高いこともあるし、レーダーが捉えるボヤッとした情報でも障害物があることは十分判断できる」とする。

ロケーターにGPSを使うが精度面での不安はないのだろうか。「GPSはマルチパスによる誤差があるので全面的には頼れない。準天頂衛星「みちびき」にしてもマルチパスがまったく発生しないわけではない。そこで自律して周囲の状況を判断する能力が必要となる。そんな時に悪天候に強いレーダーを採用するメリットが生きてくる。(情報密度が高くないため)データも軽いし、ソフトウェアで対処できるメリットもある」(丸山氏)

とはいえ、電子マップのアップデートは必要なはず。「もちろん、地図データのアップデートは定期的に行う必要があり、それを点検時に行うか、通信で行うか、その方法については検討中」(丸山氏)とも語った。

2020年でもNCAPやIIHSでトップクラスの評価を狙う

スバルはこの技術を使い、2020年には交差点でのクルマ同士の出会い頭衝突防止を目指し、さらに2020年代中には左折時での歩行者との接触や、直進時に交差する自転車との衝突を防止することも予定している。これによってNCAP(自動車アセスメント)やIIHS(米国道路安全保険協会)でもトップクラスの評価を堅持したいとする。

一方で、これらを実現するためには大規模な実験施設も必要だ。そのため、スバルは北海道に現在所有している美深試験場のテストコースを30億円かけて改修を行った。高速道路のカーブや分合流点、市街地を想定した交差点などが新たに整備され、2017年度下期から運用を開始。今後の運転支援技術の高度化に向けた技術開発に活用することになっている。

《会田肇》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. スズキ『ジムニー』の丸目が進化!? 2027年以降、大幅改良でどう変わる
  2. 光岡自動車、ノア / ヴォクシーの新型搬送車発売…機能を絞って
  3. 純正風なのに音が違う! プリウスにカロッツェリア「TS-V174S」を装着、見た目を変えずに高音質化[Pro Shop インストール・レビュー]by サウンドステーション SUBLIME
  4. ホンダ『ZR-V』の顔が大胆に変わる!? 2028年、大幅改良の進化ポイントは
  5. テスラ 、『Model 3』と『Model Y』を改良…V2L・急速充電アダプターを2027年発売へ
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. EU「欧州製EV」優遇へ、産業加速法を審議---売れるEVと売れないEV
  2. 全ての体格に対応する後席用新型シートベルト、ZFが2025年央発売へ
  3. スカニア、中国で新事業開発組織「VNBC」設立…電動・自動運転輸送を加速へ
  4. 【セミナー見逃し配信】※プレミアム・法人会員限定 欧州自動車産業の次の一手、欧州の現場で何が起きているのか~EV減速局面・SDV/AIへの移行・中国勢の浸透~
  5. インド国産化の進め方、事業の核の築き方【インド・新自動車大国の素顔】
ランキングをもっと見る