【ホンダコレクションホール 歴代カブ試乗】ムンムンと漂う60'sホンダレーシング魂…スポーツカブC110

モーターサイクル テクノロジー
ホンダ・スポーツカブ C110(1960年製)
ホンダ・スポーツカブ C110(1960年製) 全 29 枚 拡大写真

ホンダ50ccスポーツはここから始まったのだ。1960年製の50ccと聞いて、ノンビリしたものだろうと思っていたが、ナメちゃ困ると言わんばかりにエンジンは元気よく回るし、走りは軽快そのもの。ハンドリングはその名のとおりスポーツバイクそのものといった印象だ。

そりゃそうだ、カブといっても同じ頃に売られていた『スーパーカブ C100』(1958年~)とはまったく違う専用設計の鋼板バックボーン型のフレームを採用し、OHV単気筒エンジンにも手動操作の湿式単板式クラッチが組み込まれる。

吸入ダクトも長く、3段変速のトランスミッションが組み込まれ、最高出力5.0PS/9500rpm、最大トルク0.39kg-m-m/8000rpmを発揮。

最高速度は85km/hをマークしたというが、もちろんそんなには速度を出していない。コンディションは絶好調といった感じで、整備にあたったホンダコレクションホール(ツインリンクもてぎ内)のメカニックらには頭が下がる思いしかない。

この『スポーツカブ C110』は61年4月に燃料タンクがメッキ仕様となり、DOHC4バルブの『カブレーシング CR110』が発売された62年には、ロータリー変速の4段式になっている。

アップタイプのマフラーがセットされ、スタイルもカッコイイ。60年代ホンダレーシングスピリットをしっかり感じることができた!


【ホンダコレクションホール 歴代カブ試乗】
1. これが原点…1955年製 F型カブ
2. 歴史的大ヒットも納得…初代スーパーカブC100
4. NHK朝ドラで畦道を疾走する噂のバイク…ポートカブC240
5. ライフルを構えつつライド!?…ハンターカブ
6. 静かで丈夫! 子どもの頃に慣れ親しんだスーパーカブの姿協力:ホンダ(試乗)

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のバイクカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説。現在、多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

+ 続きを読む

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. ホンダ N-BOX など7車種1万2653台リコール…過去の改善措置が不適切
  2. BEVを2年間所有した、“リアルな”ランニングコストを大公開
  3. メルセデスの名車「190E エボ2」が復刻! 限定100台の「HWA EVO」にハンコック純正装着
  4. メルセデスベンツの万能車『ウニモグ』がキャンピングカーに! 数日間の自給自足が可能
  5. 「見れば見るほど味が出てくる」新型日産『リーフ』のエクステリアがSNSで話題に
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 茨城県内4エリアでBYDの大型EVバス「K8 2.0」が運行開始
  2. 三菱が次世代SUVを初公開、『DSTコンセプト』市販版は年内デビューへ
  3. 「やっと日本仕様が見れるのか」新世代ワーゲンバス『ID. Buzz』ついに上陸! 気になるのはサイズ?価格?
  4. 低速の自動運転遠隔サポートシステム、日本主導で国際規格が世界初制定
  5. コンチネンタル、EVモーター用の新センサー技術開発…精密な温度測定可能に
ランキングをもっと見る