【ホンダコレクションホール 歴代カブ試乗】ライフルを構えつつライド!?…ハンターカブ

モーターサイクル テクノロジー
1964年製ホンダ90トレイル CT200
1964年製ホンダ90トレイル CT200 全 22 枚 拡大写真

取り回しやすさや経済性などに優れるスーパーカブに、アウトドアイメージのスタイリングと装備を施したレジャーモデルが『クロスカブ』。日常での使い勝手と遊び心の融合が楽しいバイクで、2013年からホンダのラインナップに名を連ねている。

そのルーツはここにある、根強いファンを持つ“CT系”だ。CT系は北米からの要望に対応し、レジャーや狩猟、牧草地などでの使用に耐えられるよう1961年に生み出された。「ハンターカブ」と総称されることもあるが、それをモデル名にしているのは1962年式の『HUNTER CUB C105H』など一部。

今回試乗できたのは1964年製『90トレイルCT200』で、61年製『C100H』の発展型。排気量87ccのOHVエンジンを搭載し、走破性を高めるためにブロックタイヤを履き、さらにエンジンガードや大型リアキャリアを装着。マフラーもアップタイプとなり、レッグシールドは付かないのが特徴となっている。

そしてなんと言っても面白いのが、大小2枚(68丁と40丁)のリアスプロケットを標準装備し、用途や状況に応じてどちらか選べるようになっていることだ。

変速機は自動遠心クラッチの4段で、1速はローギヤードとなっていて急坂用だということが乗るとよくわかる。4速でも力強く、トルクフルな走りが味わえた。

さらにユニークなのがブレーキで、前輪側の操作は通常どおり右レバーだけだが、後輪側は左レバーと右足のペダルどちらでもOK。作業で左手がふさがっているときは右足で、ってことなのだ。

なお、いま新車で買える『クロスカブ』は空冷4ストロークOHC単気筒109ccエンジンを積み、ボディ同色のヘッドライトガードや可倒式ステップ、重い荷物も積める大型リアキャリアなどを装備。CT系のDNAをしっかり受け継いでいる。


【ホンダコレクションホール 歴代カブ試乗】
1. これが原点…1955年製 F型カブ
2. 歴史的大ヒットも納得…初代スーパーカブC100
3. ムンムンと漂う60'sホンダレーシング魂…スポーツカブC110
4. NHK朝ドラで畦道を疾走する噂のバイク…ポートカブC240
6. 静かで丈夫! 子どもの頃に慣れ親しんだスーパーカブの姿協力:ホンダ(試乗)

青木タカオ|モーターサイクルジャーナリスト
バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。国内外のバイクカルチャーに精通しており、取材経験はアメリカやヨーロッパはもちろん、アフリカや東南アジアにまで及ぶ。自らのMXレース活動や豊富な海外ツーリングで得たノウハウをもとに、独自の視点でオートバイを解説。現在、多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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