パナソニック、第4世代光ディスクの事業で2020年に売り上げ1000億円を目指す

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300GBの光ディスクを用いたデータアーカイブシステム「freeze-ray」
300GBの光ディスクを用いたデータアーカイブシステム「freeze-ray」 全 3 枚 拡大写真

パナソニックは6月23日、次世代の光ディスクに関する技術説明会を開催した。それはソニーと共同開発したアーカイバルディスクで、第4世代に位置づけられている。同社ではこの光ディスク事業で、2020年に売り上げ1000億円を目指す。

デジタルデータを保存する場合、HDDやSSD、磁気テープ、光ディスクなどがあるが、今後その必要性はますます高まると言われている。というもの、文化・歴史遺産分野、AI技術・イノベーション分野、社会インフラ・セキュリティ分野で新たなニーズが急増しているからだ。

例えば、社会インフラ・セキュリティ分野では、街角に監視カメラが増え、その映像を保存する必要がある。しかも、高精度な映像となると、大容量の保存媒体が求められている。パナソニックによると、それにうってつけなのがアーカイバルディスクだという。

アーカイバルディスクは第3世代のブルーレイディスクが保存容量25~50GBに対し、300GBを誇り、さらに500GB、1TBにまで大容量化されていく見通しだ。しかも、その寿命は100年と耐久性に優れ、消費電力もHDDの5分の1ほどだ。その結果、データを20年間保管した場合、そのコストはHDDや磁気テープの半分ぐらいにまで抑えることができるそうだ。

そのため、米フェイスブックがこの光ディスクを使った保存システムをすでに採用し、中国のデータセンターも採用を決定している。「実績は50~60件あり、交渉中のものは約200件ある」と社内カンパニー「コネクティッドソリューションズ社」アーカイブ事業統括の古川厚氏は話し、こう付け加える。

「長期保存が必要なデジタルデータは全世界で急増しており、2020年ごろには1兆円規模の市場に拡大すると見ている。その中で市場シェアの10%、売上高1000億円をターゲットにしていきたい」

パナソニックでは、この光ディスクを用いたデータアーカイブシステムを「freeze-ray(フリーズレイ」という名称をつけ、攻勢をかけている。ただ、保存媒体は依然としてHDDや磁気テープが主流となっており、どれだけフリーズレイの優位性をアピールできるかどうかがカギを握りそうだ。いずれにしても、パナソニックにとって、将来期待のビジネスであることには間違いない。

《山田清志》

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