トヨタ 伊勢専務、2018年から次世代安全技術の全モデル展開を表明

自動車 テクノロジー 安全
プリクラッシュセーフティ(歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援)
プリクラッシュセーフティ(歩行者注意喚起・アクティブ操舵回避支援) 全 4 枚 拡大写真
トヨタ自動車の安全技術開発の責任者である伊勢清貴専務役員は6月26日に都内で開いた次期レクサス『LS』の技術発表会で、このLSに導入する安全技術を「次世代の普及安全技術として2018年からレクサスおよびトヨタの全車に展開する」と表明した。

レクサスの安全技術パッケージは現在、「レクサス セーフティ システム+」と呼んでいるが、次期LSには高度な運転支援技術なども加えて進化させ、「レクサス セーフティ システム+A」との呼称にする。これに含まれる予防安全では、歩行者やガードレールなどとの衝突回避や被害軽減をブレーキに加え、操舵制御によっても行う世界初の「アクティブ操舵回避支援」システムなどを採用する。

また、近い将来の自動運転技術にもつながる運転支援技術群は「レクサス CoDrive」と呼ぶ。レーダークルーズコントロールの作動時に全車速域で自動操舵によって車線を維持する「レーントレーシングアシスト」(LTA)やドライバーがウインカーを操作すると、自動で車線変更を手助けする「レーンチェンジアシスト」(LCA)を新開発している。これらは自動運転の要素技術として注目されることになろう。

伊勢専務は、こうした「レクサス セーフティ システム+A」をトヨタの次世代安全技術として普及を急ぐ方針を示した。ただし、次期LSに盛り込まれる先進技術を全車種に全て網羅するのではなく「コストとの兼ね合いでそれぞれのモデルでバランスを取りながら技術をパッケージ化していく」(鯉渕健・常務理事先進安全先行開発部長)という。

トヨタは自動ブレーキや車線逸脱警報装置などをパッケージ化した「トヨタ セーフティセンス」(レクサスは「レクサス セーフティ システム+」)2015年から展開し、17年末までに日米欧で販売するほぼ全乗用車への展開を終える計画。そのうえで18年からは今回開発の「レクサス セーフティ システム+A」をベースとする技術の展開に着手していく。伊勢専務は「安全技術は普及してこそ意義がある。事故ゼロの社会にまた一歩近づいていきたい」と強調した。

《池原照雄》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 「TWIN TURBOのロゴ懐かしい!」Z32ファン感涙、レトロ感あふれる新型『フェアレディZ』が話題に
  2. 「みんなガソリン車が欲しいんだよ…」フィアットの新コンパクト『グランデパンダ』、6速MT登場に日本のファンも反応
  3. メルセデスベンツ『GLC』新型、インテリア先行公開…史上最大39.1インチディスプレイ採用
  4. 4WDマニア集団の本気ホイール! 4x4エンジニアリング「ブラッドレーフォージド匠」20インチで輸入車SUVが唯一無二の存在感を纏うPR
  5. ホンダアクセス、6kW出力の家庭用EV充電器を発売…『N-ONE e:』などに対応
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る