【カーオーディオ “取り付け”至上主義】スピーカー・インストールの奥義 その8

自動車 テクノロジー カーナビ/カーオーディオ新製品
「アウターバッフル」の例。製作ショップ:シティロード福山(広島県)。
「アウターバッフル」の例。製作ショップ:シティロード福山(広島県)。 全 1 枚 拡大写真

カーオーディオの最終的な音の完成度は、「いかにして取り付けるか」にかかっていると言っても過言ではない。ではそこにはどのようなノウハウがあるのだろうか…。当コーナーでは、その1つ1つを掘り下げて、じっくり解説していこうと試みている。

今週からは、“アウターバッフル”をテーマにお贈りしていく。

最初に、“アウターバッフル”とは何か、からご説明していこう。ひと言で言うならば、「スピーカーの取り付け面を内張りパネル面まで立ち上げる方式」ということになる。スピーカーが内張りパネルの外側に顔を出した形、と言い換えてもいいだろう。

こうすることで、サウンド・クオリティを、もう1ランク向上させることが可能となる。なぜかと言うと…。

その理由は単純明快だ。「スピーカーから発せられる音を、ロスなく車室内に放出できるから」である。スピーカーを内張りパネル内に収まるようにして取り付けると、多かれ少なかれ振動板から放たれた音が、内張りパネル内に入り込む。そのロスを最小限に食い止めるためのノウハウもいくつかあり、都度実践されているのだが、そうはいいつつも、それをゼロにすることはなかなかに難しい。しかしながら“アウターバッフル”化すれば、それをゼロにできる。

また、スピーカーから放たれた音がパネル内に入り込めば、パネルを共振させるリスクも発生する。それについても対処法はあるのだが、そもそも音が入り込んでいかないならば、対処法を施す必要もない。

ただし、取り付けの手間は相応に増える。結果、取付工賃もそれなりにかさんでいく。そして、インテリアのルックスが純正状態とは異なってしまうので、それを嫌う場合には、そのこともデメリットとなり得る。

とはいえ、デメリットはそれらくらいだ。音にとっては良いことずくめ。スピーカーを交換して、デッドニングにも手を掛けて、そこからさらにサウンドをバージョンアップさせたいとなったときには、検討する価値は大いにある。この手があることも、ぜひとも覚えておいていただきたい。

今週は、ここまでとさせていただく。次週は、“アウターバッフル”がどのようにして製作されるのかを解説していく。乞うご期待。

【カーオーディオ “取り付け”至上主義!】第1章 スピーカー・インストールの奥義 その8

《太田祥三》

【注目の記事】[PR]

ピックアップ

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 【日産 ルークス 新型】「ルークスはパイクカー」開発デザイナーが立ち返った“軽ならではのデザイン”とは
  2. 三菱『デリカミニ』がフルモデルチェンジ!「やんちゃ坊主」感アップ、走りも三菱らしく進化
  3. 『マツダ3』、米2026年モデルで「ハーモニックアコースティクスオーディオ」を標準化
  4. 世界初、個人所有できるレベル4自動運転「ロボカー」誕生、2026年に納車開始
  5. キティ好きは要注目! 使うならかわいい方がイイ♪. 新作キャラクターグッズが続々登場![特選カーアクセサリー名鑑]
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 「AIディファインド」の衝撃、日本の自動車産業は新たな波に飲み込まれるのか…アクセンチュア シニア・マネジャー 藤本雄一郎氏[インタビュー]
  2. EV充電インフラ-停滞する世界と“異常値”を示す日本…富士経済 山田賢司氏[インタビュー]
  3. ステランティスの水素事業撤退、シンビオに深刻な影響…フォルヴィアとミシュランが懸念表明
  4. SUBARUの次世代アイサイト、画像認識技術と最新AI技術融合へ…開発にHPEサーバー導入
  5. 「ハンズオフ」は本当に必要なのか? 高速での手離し運転を実現したホンダ『アコード』を試乗して感じた「意識の変化」
ランキングをもっと見る