【人とくるまのテクノロジー2017名古屋】デンソーの超小型ステレオカメラ、実現のカギはレンズにあった

自動車 テクノロジー 安全
デンソーが開発した超小型ステレオカメラ。製品サイズ:幅125mm(カメラ幅:80mm)×高さ35mm×奥行き85mm
デンソーが開発した超小型ステレオカメラ。製品サイズ:幅125mm(カメラ幅:80mm)×高さ35mm×奥行き85mm 全 12 枚 拡大写真

デンソーは、6月末にポートメッセ名古屋で開催した「人とくるまのテクノロジー展名古屋2017」に出展し、ダイハツの衝突回避支援システム「スマートアシスト3」に採用された超小型ステレオカメラを展示。その優位性をアピールした。

【画像全12枚】

このステレオカメラは、昨年秋にダイハツ『タント』に採用されて以来、今年は『ミライース』にも搭載。それまで衝突の可能性を警告するだけにとどまっていた歩行者の検知を、自動ブレーキにまで対応したのが最大のポイントとなる。しかも、それをカメラ幅80mmという超小型ステレオカメラでそれを実現した。

このステレオカメラは緊急時の対車両に対する衝突回避支援ブレーキ機能を搭載し、他にも車線逸脱警報機能をはじめ、誤発進抑制制御機能、ヘッドライトのロー/ハイビームの切り替えを自動で行うオートハイビームなどを搭載。軽自動車の安全性向上に貢献するセンサーとして大きく貢献を果たしている。JNCAPが発表している「予防安全性能アセスメント」の衝突軽減ブレーキでも大幅な成績向上を達成。ダイハツは今後、軽自動車をはじめとするコンパクトカーに、搭載車種の拡大を目指していく計画だ。

このシステムで重要なのはそのサイズだ。通常、ステレオカメラでは必要な測定距離を確保するためにはそのカメラ幅も大きくして対応する必要があった。デンソーの超小型ステレオカメラには、光学機器メーカーであるリコーが持つ高精度なレンズ歪み補正と、ステレオマッチング技術を組み合わせた新型カメラユニットを搭載。これがステレオカメラとしての性能を発揮するのに必要な測定距離を保ちつつ、カメラ幅を従来の半分にまで小型化をもたらしたのだ。

また、ユニットの小型化にはセンサーを制御するECUをいかにコンパクトにまとめるかもポイントとなる。そこで演算量の多さに対応でき、開発期間を短縮できる集積回路「FPGA」を採用。サイズもコンパクトであることから基板への一体化が可能となり、ルームミラーの裏側に搭載できる超小型サイズを実現できたというわけだ。

一方で、このシステムにACC(アダプティブ クルーズコントロール)機能は搭載されていない。現状では軽自動車やコンパクトカーではACCの需要はあまり高くないが、今後は上級車の搭載が進むにつれてACCの搭載は軽自動車にも進んでいくと見られる。デンソーによれば「その実現にはやはりステレオカメラの幅が重要となり、現状のサイズでの実現は難しい」という。今後の進化に期待したい。

《会田肇》

ピックアップ

レスポンス公式TikTok

教えて!はじめてEV

アクセスランキング

  1. 初代より軽い? 次期スズキ『アルト』は500kg台が目標
  2. ホンダ『ZR-V』と『シビック』の1万4730台をリコール、座席が保安基準に不適合
  3. BYDの軽EV『ラッコ』、発売1週間で741台を販売 東福寺社長「12月末までに1万台に」
  4. 三輪ソーラーEV『スリールオータ』、欧州の型式認定取得…記念モデルを限定30台で国内発売
  5. 民事再生中のEVモーターズ・ジャパン、EVバス事業をイクヨに譲渡
ランキングをもっと見る

ブックマークランキング

  1. 自動運転開発の分野で高まるNVIDIAとAWSの存在感、日本メーカーは中国のスピード感に対抗できるのか【AWS オートモーティブ AI イノベーション フォーラム】
  2. KYB、パワースポーツ車両向けEPSを米ポラリス社のオフロードビークルに展開
  3. BYD12万人の技術力と日本市場への本気度、補助金逆風下「ラッコ」の戦略とは…BYD Auto Japan 東福寺厚樹 代表取締役社長[インタビュー]
  4. 機械式駐車場の最適化コンサル、マンション管理組合向けに新サービス開始…さくら事務所
  5. 大和ハウスベンチャーズ、自動運転幹線輸送のT2に出資…レベル4実現へ
ランキングをもっと見る