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首都高速2年に1度、ライダー落下事故発生…90cmの側壁で充分か

首都高速からライダーの転落事故が、2012~2017年の6年間に3件、ほぼ2年に1度の割合で発生していることが、首都高速への取材でわかった。事故は2012年、16年、17年、いずれも運転者は深刻なダメージや死亡に至った。

2012年の事故は2月4日の深夜、東京都新宿区南元町の首都高速4号下り線の外苑出口につながる側道のカーブで起きた。高速道路上の側壁に衝突。大型バイクが道路上に転倒し、ライダーははずみで6メートルの高さから落下した。一命はとりとめたが、今も治療を続けているといわれる。

16年1月28日の深夜の事故は、東京都千代田区神田紺屋町の首都高速1号下り線の緩やかなカーブで起きた。車両が側壁に衝突したはずみで、ライダーは20メートル下の国道に落下し死亡した。二輪車の事故ではないが、同日早朝には江戸川区西葛西の中央環状線内回りでトレーラー2台が絡む追突事故発生。トレーラーの運転手1人が、側壁にぶら下がるようになった車両から脱出しようとして20m下に転落、死亡した。

17年6月15日昼過ぎに起きた事故は、神奈川県横浜市南区高砂町の首都高速狩場線阪東橋出口につながる側道で起きた。この事故も側壁に衝突し、ライダーが10メートル下の道路上に落下、死亡した。

3件の二輪車事故は、いずれもカーブを曲がり切れずに側壁に衝突、転落したとみられている。側壁で運転者を受け止めることはできなかったのか。

首都高速の協力を得て、今年6月15日の事故現場を見ると、幅員は3.25メートル、側壁(=壁高欄)は、路面から90センチしかない。首都高速はこれを「壁高欄」と呼ぶ。高欄とは橋や首都高速のような高架橋、歩道などで人が落下することを防止する手すりや柵のことだ。

高速道路に設置されている「柵」には、このほかにも積荷などの落下で、他の施設への事故災害を防止するための落下物防止柵、車両からの物品の投棄を防止する投棄防止柵がある。落下物防止柵は高さ3.8メートル、投棄物防止柵は3.0メートルある。

オートバイのシート高は80センチ前後。その上に上半身が出ている。利用者の落下を防止する高欄は、なぜ90センチなのか。

首都高速広報部は、高欄の高さは国が定める一般的技術基準に準拠した同社の設置基準によるものとした上で、こう話した。
「『防護柵の設置基準』では車両用防護施設は、運転者の安全運転義務の遂行を基本としているものであり、一般的に壁高欄で事故防止はできないとは考えておりません」

それでも事故は同じような状況で、ほぼ2年に一度起きている。首都高速の事故後の対応を追う。

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《text:中島みなみ》

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