【スーパーフォーミュラ 第4戦】もてぎ戦スタート、金曜フリー走行は中嶋大祐が僅差トップタイム

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SF第4戦もてぎ、金曜フリー走行のトップタイムは#64 中嶋大祐がマークした。
SF第4戦もてぎ、金曜フリー走行のトップタイムは#64 中嶋大祐がマークした。 全 8 枚 拡大写真

18日、全日本スーパーフォーミュラ選手権(SF)第4戦の金曜フリー走行が栃木県のツインリンクもてぎ(ロードコース)で行なわれ、中嶋大祐がトップタイムをマークした。

全7戦のシリーズ折り返しとなる一戦のレースウイークが、微妙な空模様の下で始まった。今回からトヨタとホンダのエンジンが後半戦仕様に切りかわり、また通常は1スペック(ミディアム)のみのドライ路面用スリックタイヤが今回と次戦に関してはソフトを加えた2スペック制になるという注目点もあるもてぎラウンドだ(タイヤは全車ヨコハマ製)。

金曜恒例のフリー走行(占有走行)は15時に開始され、中断を挟みつつ、およそ70分間に渡り実施された。天候は陽射しのある状況から始まり、その後は曇りでの推移に。昼頃には雨も降ったもてぎだが、セッション中にピットロードで雨滴を感じることはなかった。

路面も当初の段階で既に、湿ったところは残るもののほぼドライに近い状態。最初はスリックタイヤとレインタイヤが入り乱れての各車コースインだったが、やがてスリックに集約されていき、タイム水準的にも路面はドライといっていい状態になっていく。

注目のソフトタイヤについては、供給セット数の関係等から、この金曜フリー走行で本格的に使い込む陣営はなかったようだ。これは予想通りの展開である。ただ、現在のSFには次戦へのユーズドタイヤ持ち越しという独特のルールがあるため、それを睨んだものとみられる軽いスクラブ(皮むき)を1周だけソフトで行なうマシンの姿は何台かあった。

コース状況は時間経過とともに良くなっていったようで、順位も終盤までコロコロと動いた。使っているユーズド・ミディアムタイヤの状態が必ずしも各車同一ではないため、このセッションのタイムと順位が参考レベルのものであるのは通常と変わらないが、19台中17台が1秒差以内のタイムと、接戦模様もまた変わらない雰囲気だ。

1番時計をマークしたのは#64 中嶋大祐(TCS NAKAJIMA RACING/ホンダ)。タイミングモニターの上位に位置し続けた#64 大祐は、自身最終周に最速の1分34秒199を記録している。2位とは0.025秒差、5位までが0.1秒以内という僅少差のトップタイムだった。

#64 中嶋大祐のコメント
「まわりが何をやっているか分からない状態ですし、天気がどうなっていくかも見えないですから、このまま(土日も)いい結果を出せるかどうかは別問題ですけどね。ただ、前戦までマシンの調子があまり良くなかったんですが、ここに向けて考えてもってきたもの(セットアップ)がいい方向には行っているんだと思います。正直、(ドライバーとしての)感触がいいわけではなかったんですが、そのなかでもそこそこいいタイムが出ているのは、わるくないサインだと考えられますからね」

大祐が所属するチームの監督は、彼の父親にして、日本人初のF1レギュラードライバーだった“レジェンド”中嶋悟さん。そして兄は、ライバルでもある#37 中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S/トヨタ)。父と兄に続く全日本トップフォーミュラでの優勝を目指して戦っている大祐(28歳)もSF参戦7年目を迎えている。

昨年は開幕前の公式テストでトップを獲り、第6戦SUGOでは自己最高位タイの2位。名門復活を狙うチームの復調と歩を合わせるように、少しずつだが着実に初優勝へと近づいている印象だった。今季に入ってからは正直、そのムードがやや沈静化してしまっていたが(ここまで最高7位)、金曜とはいえ1番時計である。この好結果を契機に再び上昇気流に乗っていきたいところだ。大祐が言うようにマシンの方向性が好転したならば、予選~決勝でも上位で戦える可能性が出てくるはず。期待して、注目したい。

2番手タイムは#19 関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL/トヨタ)、これに続く3番手は#41 伊沢拓也(DOCOMO TEAM DANDELION RACING/ホンダ)。4番手が#3 N.キャシディ(KONDO RACING/トヨタ)、そして前戦ウイナーで現在ポイント首位の#2 石浦宏明(P.MU/CERUMO・INGING/トヨタ)が5番手タイムだった。ここまでが前述した0.1秒の超接戦圏内である。

明日(19日)は3段階ノックアウトの公式予選が15時から開始される予定。パッシングの難しいもてぎだけに、予選で前を獲ることがいつも以上に重視されるなか、(天候次第ではあるが)タイヤ2スペック制も絡んだ興味深い予選バトルが展開されそうだ。

《遠藤俊幸》

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