8日22時23分頃、秋田県内陸南部の深さ9kmを震源とするM5.2(マグニチュード)の地震が発生した。秋田県大仙市で最大震度5強を観測したほか、東北地方を中心に震度4~1を観測した。
「大地震発生後に同程度の地震が発生する割合は1~2割ある。揺れの強かった地域では、今後1週間程度は最大震度5強程度の地震に注意。特に今後2~3日程度は、規模の大きな地震が発生することがある」(松森敏幸地震津波監視課長)と注意を呼び掛けた。
今回の地震発生後~9日0時までに、震度1以上を観測した地震が最大震度2で1回、最大震度1で3回発生した。
2011年3月の東北地方太平洋沖地震後に活動が活発になっている地域ではあるが、最近では低調になっている中で起きた。さらに過去にさかのぼると、1914年3月15日にほぼ同じ場所で秋田県仙北地震推定M7.1の地震が起きている。気象庁によると、最近の研究でこの時の震源もごく浅く、震度7程度の地震が発生したという論文があるという。震源の東15kmには横手盆地東縁断層帯があるが、この断層との関係は不明。
また、気象庁は日本時間8日13時49分頃に発生したメキシコ・チアパス沖で発生した地震による津波の経過も公表。9日0時現在、ハワイの太平洋津波警報センター(PTWC)の観測で、ハワイ島観測所で最大17センチ、マウイ島観測所で最大18センチを観測した。
「どちらの観測値も、気象庁のシミュレーション結果からすると想定している範囲。今後、新たに津波注意報を発生するような状況は今のところ考えられない。注意報や警報に切り替える状況にはなっていないと判断する」(松森課長)
今後は日本の沿岸で観測する。「津波の到達予想時間に変更はない。今後どれだけ変動が続くかということで1日程度としているが、多少の海面変動で済む場合には、津波予報の解除を、早い段階であるかもしれない」(前同)との見通しを示した。