高速道路からETCを解放する...ネットワーク型で多目的利用拡大の挑戦、中日本高速

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10月の試行運用を前に、中日本高速らでネットワーク型ETCの実験が重ねられている(12日、東京都江東区)
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全国サービスが始まって17年目。高速道路以外でETCを活用する挑戦が、高速道路各社で進んでいる。中日本高速は10月に静岡県で第一弾の試行運用を始めるが、これに先立ち都内で実施中の実証実験を公開した。

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江東区有明の一般駐車場で行われているのは、ETCを活用した駐車料金決済だ。ETC無線のセキュリティを管理する中日本高速、ETC対応駐車場機器開発の三菱プレシジョン、ETCアンテナ開発の沖電気など8社で組織するETC2.0普及促進研究会は、まずは民間の駐車場での実用化を目指す。

通行料金の決済を行うETCシステムは、データ通信のタイムロスを限らなく少なくすることで、車両が止まらずに決済することを可能にする。そのため車両の特定や料金などのデータを処理するコンピューターが料金所ごとに配置されている。これに対して研究会が多目的利用の拡大を目指すETCシステムは、ETCカードの情報を遠隔地に設置したコンピューターで一括処理。タイムロスは、データ通信時に一旦停止することを前提に、決済の信頼性を担保する。ネットワークをつないで決済するため「ネットワーク型ETC」システムと名付けた。導入の初期投資を大幅に抑えられることで、普及にもはずみがつくと期待されている。

料金決済だけでなく、2.0でテキスト文章を読み上げる発話機能がついた車載器では、駐車場が持っている満空システムと連携することで「×階に空き室があります」という案内のほか、車両情報を読み取った段階で「車高が超過しているため利用ができません」といった警告を流すこともできる。駐車料金の決済は、従来のETCとETC2.0の両方で可能。従来のETCは発話機能がないため音声による案内はないが、実用化された場合はデジタルサイネージ(ディスプレイ)を設置するため、利用者すべてにわかりやすく案内される。

ネットワーク型は、施設事業者が導入すれば、ETCカードを挿入したETC車載器の利用者であれば、だれでも使える。決済は高速通行料金と同じようにクレジットカード会社から請求され、実用化されれば、新たに利用登録などの必要はない。

例えば、駐車場に導入されると、利用者は精算機に幅寄せして支払いをする必要もなくなる。非接触型というETCの特徴を活かすことができるので、左ハンドル車や乗用車とトラックが混じった清算も、わずらわしさがなくなる。

ETCの活用は、省令で有料道路の決済に使うと定められている。現状では道路以外での活用はできないが、高速道路会社の実証実験の成果を検討、多目的利用のルールが整備される。研究会は「できるだけ早く国土交通省に報告する」と、多目的利用の環境作りを急いでいる。

《中島みなみ》

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