【スズキ GSX-R1000 ABS】「最後発だから最強。誰が乗っても楽しめる」青木宣篤選手

モーターサイクル 新型車
スズキMotoGPマシン・テストライダー青木宣篤選手
スズキMotoGPマシン・テストライダー青木宣篤選手 全 12 枚 拡大写真

「リッタースーパースポーツが各社から出されていますが、GSX-R1000が最強になっています。最後発の後出しってことから考えても、そうしなければなりませんでしたよね」

そう言うのは元MotoGPライダーで、スズキのMotoGPマシン・テストライダーを務める青木宣篤選手。テレビのレース解説などでもお馴染みだ。

スズキ『GSX-R1000 ABS』のメディア向け試乗会でのこと。記者がサーキットで乗り終え、「200馬力近いパワーのあるモンスターマシンであるにも関わらず、乗りやすさを感じました」と感想を伝えると、「はい、誰が乗っても楽しめるバイクですからね!!」とニッコリ。

「ホイールベースはそのままに、エンジンの前後長を短縮してスイングアームを伸ばせたことで、安定性が増してライダーは安心してアクセルが開けられるんです。MotoGPマシンで培ったソフトや6軸センサーからなるトラクションコントロールもありますし、ライダーの技量を問わずに気持ちよく走れるようになっています」(青木宣篤選手)

たしかにそのとおりだ。コーナーでは余裕を持って車体を深く寝かせられるし、アクセルも恐怖心なくグイグイ開けていける。

そして青木宣篤選手いわく、10段階に設定できるトラクションコントロールの介入度を小さくすると、コーナリング時のテールスライドをそのまま絶妙にキープできる繊細なコントロール性が新型GSX-R1000にはあり、記者にはとうてい無理だが上級者が乗ればそのスライドコントロールが秀逸なんだとか。

それもまたスイングアームが伸びていることが大きく関わっているとのことだが、いやはや、さすがは元MotoGPライダー。1000ccスーパースポーツをスライドコントロールで操ってしまうなんて…。

試乗中は、一瞬のうちに記者をパッシングしていく青木宣篤選手の後ろ姿を何度も見たが、ホームストレートの立ち上がりでウィリーさせていくなど『GSX-R1000 ABS』を手足の如く自由自在に操っていたから、スゴイとしか言いようがない。

元世界グランプリライダーの超絶ライディングを目の当たりにした。

《青木タカオ》

モーターサイクルジャーナリスト 青木タカオ

バイク専門誌編集部員を経て、二輪ジャーナリストに転身。多くの専門誌への試乗インプレッション寄稿で得た経験をもとにした独自の視点とともに、ビギナーの目線に絶えず立ち返ってわかりやすく解説。休日にバイクを楽しむ等身大のライダーそのものの感覚が幅広く支持され、現在多数のバイク専門誌、一般総合誌、WEBメディアで執筆中。バイク関連著書もある。

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